坐骨神経痛の人がやってはいけない9つのこと

ここでは、坐骨神経痛の方が生活の中でやってはいけない注意するべき9つの点を解説していきます。

坐骨神経痛の方がやってはいけない9つの事

01.患部を冷やす

初期から末期まで共通するのが、冷やさないことが一番大切だということです。

ただし、陰の性質の方と陽の性質の方で少し対処法がかわります。

02.むやみにカイロを貼る

冷え切った患部にカイロを貼ることで、冷えている血液を温め正常にもどす場合にのみカイロは使用します。
やってはいけないこととして温めすぎることです。温めすぎることで、電気毛布と一緒で、自力で回復する力を阻害し回復を遅らせてしまいます。
温めすぎの判断基準としては、汗が出てきている、触ったら体温以上に身体が温まっているなどを注意してください。

03.バランスの悪い食事をとる

あきらかに食べたらいけないもの

  • 醤油と砂糖と味付けの濃いおかず
  • アルコールのとりすぎ
  • 冷たいもののとりすぎ「生野菜・さしみ・冷えたビール」
  • 食べたり食べなかったり
  • 肉類、油類、甘いモノが多いなどの偏食

これらの明らかなとりすぎは、体内に湿を産生させます。
湿盛生誕、脾虚湿生を引き起こし、身体の中の新陳代謝を阻害し疾病の回復を妨げます。

坐骨神経痛にはどういう食事が良いのか?

ビタミン・ミネラル・炭水化物・タンパク質・脂肪がバランスよくとれている食事を心がけましょう。

そうするためには、少しずつのおかずを多種類食べて、海のもの、山のもの、畑のものを合わす方が良いです。
そこに、季節のものを合わすことで、身体の陰と陽のバランスがとりやすくなります。

土の中に生えている根菜類、ごぼうやれんこん、里芋などは身体を温める性質をもっています。

天に向かって伸びているもの、葉っぱや果物は、身体を冷やす性質を持っています。

ですので、大根だと葉っぱも一緒に食べることで、陰と陽のバランスをとることができます。

魚の場合、骨と皮と内臓はアルカリ性、身は酸性ですので、頭から全部食べる方がアルカリと酸のバランスをとることができます。

キノコや海藻はビタミンやミネラルを豊富に含みます。

キャベツやケールなど灰汁のない野菜は、胃を保護し、ビタミンを多くとることが出来ます。

冷ややっこは、身体をとても冷やすので夏美味しいのですが、冷えすぎるといけませんので、湯豆腐にすると寒熱が平になります。
玄米にはたくさんのビタミン、ミネラル、繊維がたくさん含まれていますので、玄米を主食にすることは、身体の栄養を維持するためには優れた食材の一つです。玄米は水につけておくと、二日ほどで発芽しますが、白米は腐ってしまいます。生命力と言う点にとっても、玄米は優れているのです。生命力が高いものをとることで身体が強壮になります。

ちょうどよいバランスの食生活 [参考:農林水産省]

04.ハイヒールを履く、急な坂道・階段の上り下り


ハイヒールを履くことで、特にふくらはぎ、臀部の筋肉を圧迫し、血流が悪化し神経圧迫を引き起こします。
自然に筋肉を硬化させることになりますので、痛みがある場合は絶対に避けましょう。

ハイヒールと同じ理由ですが、坂道や階段の上り下りをするときに、足を大きく上げることで坐骨神経を引っ張り痛みを引き起こします。
それを何度も繰り返すことで筋肉はどんどん硬化していき、その中を通る神経を圧迫し、炎症をさらに引き起こし痛みの増強の原因となります。

ハイヒールを履いて立つと、良い姿勢の維持が難しく腰が反り過ぎになることがあります。 [引用元:独立行政法人 労働者健康安全機構]

05.お尻の筋トレ


ストレッチをして軽く筋肉を伸ばすことはいいのですが、頑張りすぎる筋トレとなると臀部の筋肉を圧迫することになり、痛みの増強につながります。

06.同じ姿勢でずっといること・同じ姿勢で寝る


台所に立って料理をし続ける、同じ姿勢で長時間立ち話、椅子にずっと座り続けるなど、同じ姿勢を続けると筋肉が緊張し、血流が悪化して神経圧迫を引き起こします。痛いと感じたら姿勢をすぐに変えることが鉄則です。

神経痛で一番大切なことは、痛みが起こる動作や姿勢をしないこと、続けないことです。

痛みにはさまざまな原因となる組織があります。筋肉だったり、関節だったり、筋膜だったり神経だったり…。長年の生活習慣や痛みによって、気づいていない身体の癖、不良動作、不良な姿勢が日常の中で繰り返されることにより、筋肉の硬さや弱さのバランスを崩し、筋肉、関節に負担をかけ、さらなる痛みの原因となっている患者さんが多く認められます。 [引用元:滋賀医科大学医学部附属病院]

寝る場合は、横になって寝ることで(涅槃像の様な寝方)が椎間板への負担がかかりませんので、一番おすすめです。
仰向けで寝るときは、膝の下に小さな枕をいれて少し膝を上げて寝ると楽になる事が多いです。

07.重いものを運んだり、持つこと

神経が炎症を起こしている状態で重いものを運んだり持ったりすると、筋肉が収縮硬化することにより、さらに神経を圧迫し炎症が増強されます。
どれぐらいの重さが問題かと言う判断基準として、物を持った時に少しでも痛みが伴う場合、身体の姿勢が崩れるような持ち方をする場合は避けましょう。

姿勢と動作 – 作業姿勢と負担 [参考:理学療養化学 第10巻第3号 西條 富美代]

08.痛い方の足を前に出して物を取ること


痛い方の足を前に出すことで、坐骨神経がけん引されてストレッチ状態になり、神経の炎症を引き起こしたり痛みの増強につながります。
物を取る時は、痛い足を後ろに引いてしゃがんで取りましょう。

09.膝を抱えて座ること


膝を抱えて座ると座骨の筋肉を直接圧迫しますので、おそらくできないと思います。もちろん痛みを伴う姿勢は避ける必要があります。

坐骨神経痛で避けるべきこと

坐骨神経痛の方は、腰部および臀部の筋肉、椎間板に負担がかかる動作や姿勢を避けることが大切です。

筋肉や椎間板に負担がかかると筋肉の緊張や炎症が起こり、神経の炎症や圧迫が増強し、痛みが増します。

坐骨神経痛の人が気を付けるべきことは、①姿勢・②冷え・③動作・④食事と睡眠・⑤低気圧の5つあります。

詳しくはこちら -> 坐骨神経痛の人が気をつけるべき5つの事

坐骨神経痛に関するリンク集

筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
"はり・灸と健康は仲がいい"

詳しいプロフィールを見る