坐骨神経痛の人が気をつけるべき5つの事

坐骨神経痛の方は、腰部および臀部の筋肉、椎間板に負担がかかる動作や姿勢を避けることが大切です。

筋肉や椎間板に負担がかかると筋肉の緊張や炎症が起こり、神経の炎症や圧迫が増強し、痛みが増します。

坐骨神経痛の人が気を付けるべきことは、①姿勢・②冷え・③動作・④食事と睡眠・⑤低気圧の5つあります。

気を付けるべき5つのこと

①姿勢に注意する


姿勢は、台所に長い間立つなど同じ姿勢を長く続けたり、無理な姿勢をつづけると痛みが増強することが多いです。
現代人のほとんどの方が、背骨の生理的湾曲が崩れがちになっており、歪みが生じています。同じ姿勢をつづけると、腰に負担がかかります。神経痛がでる方は、腹が出ていたり、筋力が弱っていたり、筋肉が緊張していたり、正しい姿勢をささえる筋力のバランスが崩れているため、歪みをもたらします。

同じ姿勢を保つことがしんどいですので、こまめに姿勢をかえることが対処法になります。

妊婦の方の場合


妊婦の方は、腹が前に出るため、前かがみなりやすく、腰椎が前湾過多になり、背部にある腰の筋肉の緊張が起こり、坐骨神経痛が起こりやすくなります。この状態は、出産までの一時的なものですが、妊婦の方の坐骨神経痛の対処法は、鍼治療をお勧めします。マッサージなどの指圧ですと、お腹に負担をかけてしまうからです。その点、鍼治療はどの姿勢からもお腹に負担をかけずに治療できるためだいたい妊娠4か月から9か月ぐらいの方には鍼治療をお勧めしています。

妊婦の方が坐骨神経痛予防方法は、妊娠するまでにおしりの筋肉と太ももの後ろの筋肉と腹筋の3つを鍛えておくことで予防になります。(妊娠してからは、安静が必要ですので、過度の運動は避けましょう)

②冷えに注意する


冷やすことによって痛みがでます。
周りの気候によって冷える時と、冷たい環境に身をとおじる事などで冷えにつながります。
例えば、クーラーの効き過ぎているところや、スーパーの食品売り場など冷えているところ、寒いのにスカートでいるなどです。

寒くなるような服装や、寒い環境に長くいると足腰をひやし、冷痛と収引(しめつける)作用が起こり、神経や血管を圧迫します。そして、痛みが生じます。

冷えの対処法は、足腰を冷やさない服装を心がけることと、冷えを感じるところに我慢して長くいないことです。
寒いのに立ち話に夢中になって結果的に冷えたなどが例に挙げられます。

③動作に注意する

不自然な姿勢、無理な姿勢で動作をつづけることで、痛みが生じたり悪化たりします。
無理な姿勢で動作を続けることは、腰に過度な負担がかかり、そのことが原因となります。
例えば、無理な姿勢とは、ちょっと動けば正面にいけるのですが、手を伸ばして斜めにものをとったり、後ろのものや下のものをとったりすることを繰り返すことを指します。

対処法は、腰を中心とした良い姿勢で動作することと、足腰を鍛えることです。
バランスよく筋力をつけることが必要ですので、必死に筋肉をつけるために長く同じ運動を続けると逆効果になります。早く歩いたり、ゆっくり歩いたり、止まったりを交互に行う方が、筋肉が固くならなりませんので、ストレッチなどを間にいれて運動の緩急をつけることが大切です。また、運動をすると身体は疲れていますので、ストレッチをしてクールダウンを必ず行いましょう。

④食事と睡眠に注意する


早く寝ることも大切です。内臓の機能を修復させたり、筋肉を修復する成長ホルモン(修復ホルモン)は夜の22時から2時ごろに分泌されるといわれています。このタイミングにしっかりと睡眠をとることが、筋肉の疲労を回復させることと、必要な筋肉をつけるために必要となります。

筋肉に栄養するための食事にも気を付けましょう。この内容は「バランスの悪い食事」の部分で後述します。

⑤低気圧に注意する


雨が近づいているとき、台風が近づいているときなど、低気圧の影響がある時は、関節内の内圧が上がりますので痛みが増強しやすい状態にあります。
あらかじめ予測しておき、特に食事や姿勢に気を付けましょう。普段より身体があたたまる食事をしたり、いつもより暖かい格好を心がけるなど、身体に負担がかからない状態にしましょう。ただでさえ痛みが増強する可能性がありますので、重いものを持つなどの動作は、特に避けましょう。

少し良くなった時の動きがもっとも重要

坐骨神経痛になる方は、頑丈な方も多くいらっしゃいます。だから無理を続けて長く患うということがおこります。

ちょっと痛みが減ったときに無理をしてしまうことが最も危険です。例えば、一番痛い時を10とすると、半分ぐらいの5程度になったときがもっとも無理をしやすい時です。
それまでは、居たくて動けないために安静にされているのですが、痛みが半分ぐらいになるとどこかに行くなど活動したくなってきます。そのような状態の時は気を付けてください。

無理をしてしまうと、再び痛みが10やそれ以上になって長引くことがよくあります。

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筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
"はり・灸と健康は仲がいい"

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