鍼治療後の過ごし方

治療後の注意点


治療後は、1時間ぐらいはゆっくりしてください。
軽い運動や音楽、ストレッチも有効です。好きなことをしてくつろいでください。

治療後の内出血について

治療後、内出血が起こることがありますが、まったく心配はありません。

その理由を説明していきます。

血液の流れが悪い状態を「血瘀(けつお)」、
溜まって汚れている血液を「瘀血(おけつ)」と言います。

日頃から血流の悪い体質の方(瘀血症の方)は、内出血しやすいと言えます。
瘀血(おけつ)は、二次的病理産物と言われ、刺入痛、固定痛、夜間痛を引き起こしまが、命の元となり命を支える血液ではなく、既に老廃物です。
この病理産物である瘀血は、体内に吸収され、便で排出されます。
内出血は、青じみた部分は通常2,3日で長いものでも1、2週間で改善されますので、まったく心配は要りません。

入浴について

 

治療後入浴される場合は、治療後は一時間以上あけてください。

抜鍼後は、鍼の良い効果がまだ残っています。
経絡のなかの気血の流れが落ち着くのに、60分から90分ぐらいかかります。

その間は、お風呂に入らずにリラックスしてゆっくりお過ごしください。

食事について

 
治療するタイミングの理想は、食前、食後の2時間、つまり食間です。
なぜなら、食後は、消化吸収をスムーズに行うためにお腹に血液が集まっています。
そのときに鍼治療をすると、血液は手や足や鍼をした部位にも流れ分散されてしまいます。
そのため消化活動に100%集中できなくなります。
治療後の食事は最低、1時間空けてください。

運動について

鍼の直後から1時間は運動は避けてください。
鍼によって血流が改善し、血液を必要としている部位に血液が送られ、血液が長く留まって汚れている部位の血液の流れが改善します。
これらの反応がしっかりと完了するまで運動は待ってください。
運動すると、血液はその運動をするために使う筋肉に集まるため、鍼の効果が薄れてしまいます。

飲酒について

運動と同じ理由で、鍼治療の後、1時間は飲酒を避けて下さい。
鍼治療によって、肉体疲労や精神疲労が軽減され、心と身体の両方に良い効果が現れます。
鍼をするとお酒を飲まなくても気分が晴れやかになります。どうしても飲みたいなら、少量にしてください。
血流が良くなっているので、少量でも良く回り、気分良く酔えます。
いつもの量を飲むと回りすぎるので、決していつもの量を飲まないで下さい。
鍼の後にお酒を飲むと言うことは少量で心地良く回るので安上がりと言えます。

Q&A

鍼治療後、痛みが悪化したり、痛みが増すことはありますか?
治療後に痛みが増すことが稀に出現します。
これらの症状の多くは一時的なもので、加えた刺激に過剰に反応したために起こるものと考えられます。
また麻痺していた感覚が、少し回復したために起こる症状でもあります。症状が悪化したものではありません。
反応を見ながら刺激や刺激量を調整し、個々に合わせてゆきますので、心配ありません。どうかご相談下さい。
鍼治療の翌日に身体がだるくなることがありますが、なぜですか?
鍼治療後、一時的にだるくなるなどの症状のことを東洋医学で瞑眩反応と呼んでいます。瞑眩とは、東洋医学では自然回復力が鼓舞されて、疾病が改善される良い方向として捉えています。

首や背中の緊張、肩こりや腰痛などは、よく経験したことがあると思います。この時、精神や肉体疲労により筋肉の過剰な収縮をもたらし、神経の圧迫や血管の収縮が起こっています。
鍼治療によって筋緊張が緩んで血流が改善し、圧迫され正しく働けなかった神経が正常に働くことで、筋肉や組織間にあった有害物質や老廃物が血中や組織間に排出されるからです。そのために身体が一時的にだるく感じることがありますが、心配はありません。
この老廃物は、息や汗、尿でも排出されますが、最終的に通常8時間で便ですべて排出されます。
身体が正常な働きを取り戻し、健康な身体の状態にするために起きる反応です。

鍼治療後に痛みやしびれを感じることがあります。これはなぜですか?
鍼治療は、鍼の主な効果の一つとして、鍼を刺した局所の強力な筋弛緩作用があります。強力な筋緊張を伴う場合、一度の鍼刺激では筋肉が緩みきらない場合があるからです。
筋肉の緊張が強い場合、鍼の残鍼感が1日、2日続くことが稀に発生します。
筋肉が緩みきっていないことが、痛みやしびれの原因です。
しかし心配は要りません。
鍼を抜いてから2,3日はリンパ球が鍼を刺した局所に集まってきます。鍼は0.2㎜ほどの細いものですが、筋肉に微細な傷がつきます。それを修復しようとしてリンパ球が集まってきます。
これは傷ついた組織を修復しようとする、生まれつき持つ自然回復力で起こります。

鍼はこのような自然回復力を利用して組織を修復し、自ら治る力を利用して肩こりや腰痛などの疾病を改善してゆきます。
畑を作るときに、土をまず柔らかく耕します。水をやって肥料を与えるということを繰り返してゆくうちに、栄養分が豊富でよく肥えて柔らかく弾力のある畑になります。
鍼治療は、この畑を作るのに良く似ています。

鍼治療後に眠れないことがありますが大丈夫でしょうか?
これらの症状の多くは一時的なもので、加えた刺激に過剰に反応したために起こるものと考えられます。
このような場合は、鍼の刺激を柔らかく、刺激量も減少させ、反応と経過を見ながら一人一人に合った治療内容に変更していきますので、遠慮なくご相談ください。

鍼治療に関するリンク集

筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
"はり・灸と健康は仲がいい"

詳しいプロフィールを見る