五十肩の方にお勧めする体操・ストレッチ

五十肩の原因

東洋医学では五十肩とは水分と血行不良による体内の新陳代謝の障害によるものと考えています。 食生活において、過剰な栄養と水分の摂取は、新陳代謝の障害を起こします。 またストレスは胃や腸の働きを低下させ、さらに、新陳代謝を妨げます。 このような身体の機能的な障害が肩関節にあらわれたものが五十肩であると東洋医学の視点では見ています。 >五十肩の原因を詳しく見る ですので、 食生活の改善とストレスの発散も五十肩の改善につながります汗がにじむ程度の10~15分の全身的なリズム運動も効果的です。 ここでは、五十肩に直接効果のある、運動とストレッチをご紹介します。

体操・ストレッチの効果

五十肩は、台風のようにエネルギーを持っており、そのエネルギーの正体は腕を身体につける筋肉(上肢帯筋)が身体の中心に向かって求心性に縮もうとするエネルギーです。 台風なら3日~一週間でエネルギーを使い果たして消えていきます。ゆっくり進んで長く影響を及ぼす台風もあります。二週間も続けばうんざりするものです。ところが五十肩は、縮もうとする力が最低4~6か月続き、その間縮めば縮むほど、痛みが増すため、腕を上げにくくなるのです。 縮む力をポイントの大きさで見てみましょう。 五十肩は、4~6か月の間進行するので、毎日10ポイントの縮む力を貯めていくとすると、一か月で300ポイント、4か月で1200ポイントも力を貯めていることになります。 もし縮む力の反対の力のストレッチを行い、15ポイントづつ消費するとすれば、期間がたっても縮む力は大きくなることなく、だんだん減っていきます。 台風の大きさが違うように、五十肩も人それぞれ縮むエネルギーが異なるのです。大きくエネルギーを持っている人は、それだけ痛みも激しく急速に挙上制限が進んでいきます。4か月もしないうちに固まるのです。急性期の最も痛い二週間は、安静にしていていいですが、少し痛みが弱まった状態からは、動かして縮むエネルギーを使って消費しないと、縮むエネルギーがどんどんまして、上がらなくなり固まるのです。 五十肩の縮む力と反対の力を加えることができるストレッチがありますので、ここで紹介していきます。自宅で一人で行うことができ、拘縮予防になるだけでなく、回復にも効果が大きく期待できます。 (参考:運動器疾患に対するストレッチングの効果)

五十肩の方におすすめする体操・ストレッチ

右肩を行う場合

①横を向いて寝転ぶ

左肩を下にして横に寝て、左足はまっすぐに伸ばし、右足は90度に折り曲げて身体を安定させます。 注意点:背中を丸めて頭が前に行きがちですので、胸を張り、背筋を伸ばして耳と90度に曲げた上の足の股関節と下の足のくるぶしが一直線になるように寝転んでください。

②右腕をゆっくり上げていく

姿勢をキープしながら、ゆっくりと右腕を上にあげていきます。痛みを我慢しないで上がらなくなったらそれ以上挙げようとしないで、そこで動きを止めて、腕の重さだけで筋肉が伸びて腕が耳に近づいてくるのを待ちます。この待っていること自体が、五十肩のエネルギーである縮む力をつかっている(消耗させている)のです。

③腕が耳の後ろにくるまで、腕を挙げたままゆっくり待つ

最初は耳につかないと思いますが、この体操のポイントは、じっと腕を上げて五十肩のエネルギーを使っていくことですので、30秒~1分を目安に腕をストレッチしてください。できるようになってくると、3分ほど上げても気持ちよく感じ、腕もだんだん耳に近づいてきます。

④伸ばした後は、痛くないところまで戻します

多くの方は痛くない90度のところまでもどされます。

⑤この動作を15分を目安に続ける

毎日15分行うことで、毎日増えていく縮む力を消耗することができ、かつ今まで溜まった分も少しずつ消費することが期待できます。また、毎日続けることで、腕が上がることをだんだん実感できると思います。

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筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一

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