ゴルフ肘で右肘が痛くなる理由

ゴルフ肘で右肘が痛くなる原因


ゴルフは左手の支え手に右手を連動させてクラブをスイングしボールを打ちます。

右ひじが痛くなる原因は、左手と右手の連動が出来ていないのが一番の原因と考えられます。

そのうえで、5つの要因が考えられます。
ゴルフ肘は、50歳までは疲労、身体の使い方、フォームが主な原因となりますが、60歳からは老化がさらに加わってきます。

① 強い力がかかりすぎている

筋肉や腱は、持続的に長い時間筋力以上の力が加わることで、炎症を起こし痛みが発生します。
ゴルフ肘は、クラブをスイングの中で握っている時間が長い、または握る力が強すぎることで起こり、さらにスイングの時に、手首を上下に回す力がかかりすぎることでも起こります。

スイングの初めから最後までの力の入り具合をチェックしてみてください。

ゴルフだけでなく野球やボクシングも同じで、当たる瞬間だけ力を入れることが理想です。

しかし、フォームを意識しすぎることで、常に緊張状態でスイングするため、当たる瞬間以外にも力がずっと入っている状態になる場合が多く、特に初心者やフォームを改善しているときに多く見受けられます。

初心者やフォーム改善しているときは、自分の変化が面白いから夢中で長い時間続けてしまうことも、悪化の一因となっていますので、一人でずっと行わず、コーチなどにフォームを定期的に癖が身につかないうちにチェックしてもらうことが重要です。

② 持続して弱い力がかかり続けている

マウスを使い続けるだけで引き起るマウス肘が有るように、ゴルフでも弱い力が持続的に長い時間かかると痛みが生じます。
スイングの最初から最後まで力が入り続けているとこの状態になる可能性があります。

これにはシャドウを行いどこかに余分な力が入っていないかを確認することです。シャドウをしながら鏡をみたり、撮影して確認をしましょう。

シャドウの仕方

<必要な時に力を発揮するためのシャドウ>
① 自然体で立つ
② 手は何も力を入れずにぶらぶらさせる(構えは全くしません)
③ 腰を前傾し、腰と胸と背筋で振る(肩から手までは力を入れない)

これを何回も繰り返します。

③ 回復していないうちに再び使う

疲労が回復していないのにゴルフを再開するのは良くありません。
これは打ちっぱなしでもラウンドでも同じです。

手を前に出して振ると痛みがでる、思いっきり握ると痛みを感じる、物を持って引っ張る時に痛みが生じることで、疲労回復を確かめることができます。

このような状態の時は筋肉の疲労を回復することが大切です。(後述のマッサージ方法をご覧ください)

筋肉のほぐし方

<ボールを使った前腕筋群のマッサージ-ゴルフ肘>
ゴルフ肘予防にとても有効なマッサージ方法です。

<手で叩くだけの前腕筋群のマッサージ-ゴルフ肘予防>
手で叩くことによって筋肉を緩めて、血行を良くする2つの作用があります。
叩く強さは痛気持ちいい程度の強さで。
痛い4以下、ここち良い6以上のバランスで行ってください。

<スムーズにスイングするための準備運動>
手関節、肘関節、肩関節の動きをスムーズにし、腕を1本の棒のように連動させ安定させる運動です。
手首と肘関節、肩関節の連携が必要ですが、どこかだけに力が入ると余計な力が加わります。
スムーズにスイングするための準備運動に最適です。

<手で行う前腕筋群のマッサージ-ゴルフ肘予防>

 

④ 筋力不足や老化からくる痛み

筋力不足から痛みがなぜ起こるかというと、打ちっぱなしや練習の時以外筋肉を鍛えていないからです。

運動選手の場合、競技をするために使う筋肉を強化しています。
しかし、土日にゴルフに行くときだけ使っていると痛めてしまうのは仕方ない事だと思います。
土日にたくさんの練習やラウンドを行う場合、毎日ゴルフで使用する筋肉を鍛えていく必要が有ります。

筋肉不足からくるひじの痛みの対処方法は、筋力を鍛えることです。

筋力を鍛える運動を3つご紹介しますので、ぜひ試してみて下さい。

<ゴルフで使う筋力を鍛えるグーパー運動>
① グーパーを早く百回握る

<手首を鍛える運動>
② 軽く拳を握り、手首を50回以上上下する

③ 腕立て伏せ(プッシュアップ)を一セット10回を単位に、五回ずつ増やしていく。
ゆっくり腕立て伏せで、遅筋を鍛え、早い腕立て伏せで速筋を鍛えるため、両方を一セットして行うのが良いでしょう。
※年齢とともに速筋は弱っていきます。

親指と内またに力が入って、足首を固定してやや外に開き、肛門とお尻をしめ地面をかっちりとホールドし下半身を安定させ、腰のねじり胸背筋の力を使い全身で振り切ることが重要ですので、腕だけでなく身体全体も柔らかくし鍛えることも大切です。

④ 老化からくる痛み

60歳をすぎると、極端に老化現象が進みます。老化現象とは、筋肉の求心性委縮とのことです。

老化現象は日々起こっていますので、常に筋肉をストレッチをして伸ばすことが重要です。

60歳を過ぎて腱を痛めやすいのは、筋肉が収縮しているからです。ですので、60歳からの運動は、常に準備体操が必要です。

委縮が原因の場合は、筋肉を鍛えるのではなく、筋肉を外に向かって伸ばすストレッチを行うことが大切です。

ゴルフ肘で右肘を痛めない為の予防法は?


一度筋肉が疲労を起こすしそれが習慣化すると、雪が何度も降り積もるようにだんだん奥まで固まっていきます。
そうなると疲労もなかなか取り除くことができなくなります。

しかし、疲労はピークにならなければ、肘の痛みはなく物を握る、物を持ち上げるなどの日常動作ができるため、気づくことが難しいです。
ここでは、疲労の確認方法と疲労を取り除くマッサージの方法をお伝えし、予防法とします。

予防法としては、毎日疲労を取り除きたまらないようにするか、疲労が有る時は休息することです。

ラウンドまで日程が無い場合、焦ることも有るでしょう。
計画をたてて、どれぐらい練習をするかあらかじめ決めておくのも疲労を多く貯めないための工夫になります。

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筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
"はり・灸と健康は仲がいい"

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