患者様の病態分析

2017年11月30日

[頸椎ヘルニア] 女性

階段を降りる時、右膝に激痛が走る 血糖値が高く、A1Cが7.6

初診

初診  2018年 6月 13日
71歳  男性

A1Cが7.6で血糖値が高く、運動療法のために早く歩きたいが、普通に歩いても膝が痛く、階段に降りる時に右膝に激痛が走るので、とにかくはやく膝を治したい。

主訴

  • 右膝の疼痛
  • 血糖値が高い(A1Cが7.6)

診断名

  • 右膝蓋骨軟骨症
  • 右膝関節症(半月板損傷による)

随伴症状

  • 右脹ら脛がつる
  • 右大腿の全面及び外側の疼痛
  • 腰の疼痛

現病歴

kansetsutsuu_hiza数年前(5,6年)、ずっとしゃがんで屋根瓦を修理していて、立ち上がったら足が痺れていたので、思いっきり足を振りました。歩こうとすると、膝の関節が固まって、足が前に出せなくなりました。しゃがんだり立ったりしているうちに、どうにか足が前に出せるようになりました。

以来、普通に歩きづらくなってしまい、整骨院に通院いたしました。大分ましになっていたのですが、6ヶ月前、トラックから荷物(20kgくらい)を降ろそうとした時、膝の力が抜けてガクンとなりました。

整形外科に行って、レントゲン(単純X線)を撮ってもらいました。左の関節の幅が少し狭く、半月板が損傷しているためという診断でした。

その後、整骨院にずっと通っていますが、階段を降りる時右膝に激痛が走ります。更に、右膝を床につくことができません。体重が少しでもかかると、膝に激痛が走ります。

グアムにゴルフ旅行に1週間ほど行きました。そこで少し気が緩んでビールを沢山(25本ほど)飲んでしまいました。以前より血糖値が高く、食事と運動療法でA1Cが6.7になり、正常範囲にまで回復していました。

ところが、グラムから帰った後、再び血糖値が上がり、A1Cが7.6まで上がってしまいました。内科医からは、糖尿病の薬を飲むように言われました。

しかし、薬は飲みたくありませんでした。1度飲むと頼ってしまって、一生飲むことになるからです。

kazoku_kaigi家族と相談する家族会議を開きました。

家族の意見の結論は、食事療法は家族全員が協力するから、もう一度血糖値A1Cが正常になるように、挑戦してくださいという事でした。家族全員の協力を取り付けましたが、運動療法が必要です。私は歩くのが好きで、前回血糖値が上がった時も、よく歩いて、運動して治したのですが、このように膝が痛くなってから、運動療法として歩くのも、休んでいたのです。結果このように、血糖値が戻ってしまったのだと思います。

運動療法で一生懸命歩いて、血糖値を下げるために、とにかく歩けるようになりたいのです。この膝を治してもらうために、ネットでいろいろ調べて、当院の事を知りました。現状を打開するためには、当院の鍼で治してもらうしかないと思い、来院いたしました。

現象

現代医学的な方法による病態の把握と、
中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

現代医学的な把握
byoutai02

  • 現病歴より、膝のロッキングと膝崩れ現象がみられるので、半月板の損傷が疑われる
  • ~徒手検査~
    マックマレーテスト

  • 最大屈曲時における外旋または内旋テストが可能であった
  • 最大屈曲より伸展させながら外旋・内旋させたが、疼痛の訴えはなく、クリックも触知できなかった。
  • 以上の結果、半月板損傷は存在するも、程度は予想より軽度な範囲であるのではないかと判断する。
  • ~触診による検査~

  • 大腿部で最も緊張や疼痛が見られたのは、右大腿筋膜張筋から腸脛靱帯にかけてであり、激しい圧痛を認める
  • 大腿四頭筋では外側広筋に最も著しい圧痛が認められた
  • 膝関節(膝蓋骨)に近い大腿の筋群には、大腿四頭筋のすべてに短縮が認められた
  • ~膝蓋骨軟骨症の検査~
    膝蓋骨圧迫テスト

  • 膝蓋骨を押圧すると、膝蓋骨の裏面に痛みが起こり、大腿前面の筋肉がピクピクと反応する(膝蓋骨軟骨症を引き起こしていると判断できる)
  • ~大腿裏面の筋群~
    触診による圧痛および筋肉の緊張度の検査

  • 大腿二頭筋及び腓腹筋(ヒラメ筋、後脛骨筋、長趾屈筋 長母指屈筋)に強い筋緊張を認める

中医学による病態の把握
byoutai04

    ~舌診~

  • 舌体、動きは正常。舌下静脈の怒張、著明。
  • 舌色、淡紅舌
  • 舌苔、薄白苔、やや膩
  • tongue out

    ~脈診~

  • 毎分78、滑脈
  • ~気血津液弁証~

  • 瘀血証
    かなり重度な血流障害が疑われる。
  • 痰湿証
    軽度な痰湿が内停している。

方解

byoutai09

運動療法を休んだために、体重が増加し、下肢の筋群に体重の重圧がかかり、それらの筋肉に緊張短縮が引き起こり、筋力低下を引き起こした。その結果、膝関節に負担がかかることになった。

  • 大腿前面部の大腿四頭筋さらに外側部の大腿筋膜張筋・腸脛靱帯
  • ・大腿後面のハムストリングスとくに大腿二頭筋が緊張し、太股を挙げ下腿部を曲げる動きがしにくくなった。

  • 下腿部の前面の前脛骨筋・下腿部の後面の腓腹筋・ヒラメ筋・長母指屈筋も緊張し、足関節の底屈・背屈の動きが悪化した。
  • 大腿直筋の緊張短縮は、膝蓋骨に重圧がかかり、膝蓋骨の裏面と大腿骨が擦れ合って、膝蓋骨の裏面に炎症を引き起こし、膝蓋骨軟骨症をもたらした。
  • さらに、運動不足の上に普通以上に食事を摂ったので、体重が増加し、内湿をため、体内水分が停滞し血流が悪化し、筋肉が粘土のようになり、弾力を失い筋力低下を引き起こし、膝関節へ重圧がかかるようになった。
    ~階段を降りる時に、膝に激しい痛みが出るのは、大腿および下腿部後面の筋群の強烈な筋緊張・短縮のためであり、膝をつくと痛いのは、膝蓋骨軟骨症のためと判断する~

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~

  • 瘀血証および痰湿証を改善させる。そのことによって、血流の改善と筋肉の弾力を回復させる。
  • 健脾・健胃を行い、気・血・水を生化させ、体内水分の代謝を促進させる。
  • 全身的な水分代謝や血流を改善させ、体内の邪を取り除く。併行して、脾・胃の生理機能を改善させ、自然回復力を高めてゆく。
    そのことにより、血糖値(A1C)を低下させる。
    同時に、緊張を短縮した筋群の弾力を回復させ、関節への負担を軽減させる。

    ~対処的な視点から診た鍼灸治療~

    現代医学的な病態把握で、認められた筋群の筋緊張をひとつひとつ丁寧に浅部から深部まで取り除き、関節の正常な部分を取り戻し、膝の疼痛を改善させる。
    長距離・長時間の歩行である運動療法が行えるようにし、血糖値(A1C)を正常値まで下げる。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第1回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    変化なし

    第2回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    大分楽になった気がします。

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    大分楽になっています。

    第4回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    家の中で普通に歩けます。
    膝をついても、クッションがあればいたくありません。

    第5回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    外に散歩に行けるようになりました。
    膝をついても、いたくありません。
    深く曲げると少しじーんとします。

    第6回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    散歩の距離が伸びてきました。大分長い距離を歩きましたが、痛みはありませんでした。

    私見

    ~食事療法は、家族の全面協力~

    bensyou
    家族から食事療法を全面協力するので、もう一度、運動療法して健康を取り戻して下さい、と言われたそうである。
    食事療法は一人でするのは難しい、しかし健康なものにとっては少しもの足りない食事になり、我慢を強いられるかもしれない。
    なのに、家族からの申し出であり、健康を取り戻してほしいとの懇願である。大きな家族愛を得られるということは、ご本人は家族にとって大切な存在であるということである。
    このファミリーの健康と幸福のための仕事が与えられたということは、私にはとても光栄であり嬉しいことである。

    鍼灸が健康回復のための大きな力になることを、一人でも多くの人に知って頂けたらと願っている。

    ~糖尿病に期待できる鍼灸の効果~

    糖尿病の予備軍の方は、食事を食べ過ぎる、お酒を飲みすぎる傾向にあり、これは日頃のストレスから来るものと考えられている。鍼灸治療を施すことで、気血(特に肝気)の流れを整える事で、イライラや不安、葛藤などのストレスを和らげる効果が期待できる。そのことによって、安眠が期待でき、体調や気分が良くなり、食事の量を自らコントロールできるようになる。この意識が高まることで、食べる量が減りますから、結果として血糖値を安定させることが期待でき、日常の体調も整えることが期待できる。

    鍼灸は、自然回復力を引きだし免疫力を高めることが特徴です。
    そして、なによりも病気の回復にとって、忘れてはならないいちばん大切なことは、医療の力ではなく、ご本人の持つ回復力を最大限に高める事である。医は自然の下僕なのである。

    右の歯が痛みと噛み合わせの違和感があります。

    初診

    2018年4月9日
    42歳 女性 

    主訴

    • 右上の前歯から奥歯の痛み(歯もしくは歯茎の痛み)
    • 噛み合わせの違和感(右前歯の上下がふとした時にガチッと当たるなど、右側全体の歯同士の当たりが強いように感じ痛む)
    • 下顎を前方に出す時に真っ直ぐに出ない(上下の歯をつけた状態の時)
    • 枕の高さ、湯船の中で首の圧迫ぐあいで下顎・下前歯の圧迫や鈍痛あり

    診断名

    • 免疫力低下による疾患
      (肉体疲労、及び精神疲労が身体の一番弱い所にもたらした疾病と定義する)

    随伴症状

    • 食いしばり
    • 両親の死の悲しみとストレス
    • 看病中のストレス
    • 左向きで寝るクセ
    • 便秘
    • 内臓機能、消化機能の低下
    • 血糖値がやや高め

    現病歴

    hansei_koukai_woman
    2012年6月から2016年12月、父と母の看病および続いて両親を失ったので、看病疲れと悲しみでいっぱいでした。その後、一年半前くらいから、ストレスや精神疲労や肉体疲労からか、体調を崩しがちです。夜寝ても安眠できず、食いしばりがあるためか、歯・顎・歯周辺の痛み、噛み合わせの違和感が強くあり、現在まで続いています。
    症状は以下のようなものです。

    右の歯が痛みます。

    右下奥歯から3番目の歯に当たるようになり、噛み合わせの違和感があります。右前歯2~4番あたりが当たりが強くなり、特に2番目が痛みます。三田市の歯科医院の顎関節医に診てもらいマウスピースや内服薬を頂きましたが、改善しませんでした。
    現在も歯の痛みは続いており、右上の前歯から奥歯に痛みがあり、食後に痛む事が多いです。

    噛み合わせの違和感があります。

    右前歯の上下がふとした時にガチッと当たるなど、右側全体の歯同士の当たりが強いように感じ、それにより痛みます。

    上下の歯をつけた状態で、下顎を前方に出す時に、真っ直ぐに出せません。

    512976大阪の大学病院に行きましたが、これらの痛みの原因は不明と診断されました。その後、神戸の大学病院で、2017年6月、右耳下腺良性腫瘍摘出手術を行いました。歯の痛みは改善されませんでしたが、手術については経過観察中です。
    2017年11月、同じ神戸の大学病院の口腔外科で、上の右前歯2番に異物ありと新参され、それが痛みの原因かどうか分からないということでしたが、取りあえず異物を取り除く小手術を行いました。それでも痛みは改善されませんでした。

    枕の高さによって痛みが出ます。

    湯船の中の首の圧迫ぐあいで下顎・下前歯の内側に圧痛や鈍痛があります。

    2017年10月頃より。アロマ、ヨガなどを始めた事により、ようやくストレスを解放する機会が増えてきました。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    • 顎関節の右下顎枝が少し下がり、顎関節が右から左側に少しの歪みあり。
    • 口を開けると、右顎関節が先に動き出すが、最大開口すると右関節が少し遅れて前に出る。(顎関節の動きを診る触診にて)
    • 上下の歯を合わせたままで、下顎を出すと、顎の出し初めは下顎が患者様の右側に傾いて移動し、前に大きく突き出すと正面にもどる。下顎がZ状に動く
      そのまま口を大きく開けても、真っ直ぐに口を開くことができる。
    • 頸椎の2,3番目が右回旋。
      下記筋群に強い筋緊張を認める。
      ・頸部筋群
      ・肩背筋群
      ・壅肺筋群
      ・臀筋群

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体  やや膨れている
    • 舌色、紅舌
    • 舌苔、薄白膩苔 苔で被われて舌体が白く見える。
    • 舌下静脈の怒張あり。
    • 以上より、体内水分が余剰で長期の停滞を認める。気血の巡りが低下している。

      tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、78  滑脈
    • ~臓腑弁証~

    • 肝気鬱滞
    • 水湿内停
    • ~気血津液弁証~

    • 気滞証
    • 痰湿証
    • 瘀血証

    方解

    byoutai09

    両親の長期の看病、そして死を見送るにあたって精神疲労、肉体疲労、悲しみは想像に絶するものがあった。心身の疲労により、気・血・水の流れは悪化し、免疫力が低下していった。
    五臓の生理機能も、肝・心・脾・肺・腎ともに低下していった。
    顔面に痛みが現れているのは、精神疲労のために顔面の緊張が強いためである。咀嚼筋に強い緊張をもたらした。とくに内側外側翼突筋に影響を及ぼし顎を前に突き出す動作や咀嚼の動作で違和感や痛みを作り出した。
    歯の痛みは、精神や肉体疲労の結果である。
    一番弱い所に痛みが出ただけである。
    精神と肉体疲労がもたらした産物である。
    顎関節症も同じ原因である。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~

    心身の疲労を改善し、免疫力を高めれば、痛みは改善される。
    ただ、心身が回復するまで時間がかかるので、その間、歯の痛みから離れることである。
    身体に良い事の全てを積極的に生活のなかで行えば、身体の免疫力や自然回復力は必ず高まってゆく。部分の痛みにとらわれず、身体自身がもつ自然回復力を最大限に引き出す事が痛みから解放される最良の方法である。
    カウンセリングと鍼灸治療を通して、改善をはかる。

    本日の身体の状態をおうかがいします

    今回一番診て欲しい症状、お困りの症状は何ですか?
    歯、歯茎の痛み。噛み合わせの違和感。
    顎のズレがあれば、治したい。
    痛みの状態や程度、期間、日常生活の不都合、精神的苦痛などをできるだけ詳しくお聞かせ下さい。
    1年半ぐらい前から、くいしばりによる顎、歯周辺の痛み。
    噛み合わせの違和感。(食後に特に痛む)
    今までくつろげていた体勢でくつろげない。
    精神的苦痛は、以前はかなりあったが、今は受け入れて日々、ヨガ、アロマを実践。日々、楽しもうと心がけています。
    その他にお困りの症状があれば、すべてお書き下さい。
    便秘、血糖値高め、内臓機能・消化機能を向上させたい。
    現在行なっている治療や服用している薬、また既往歴などがありましたら、お聞かせ下さい。
    耳下腺良性腫瘍、手術後経過観察中。
    血糖値、経過観察中。(服用は現在なし)
    当院をどのようにお知りになりましたか?
    ヨガでご一緒になった方からお聞きしてきました。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第1回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    左ほおの辺りが腫れて、痛みあり。左首も辺りも少し痛みが出た。
    治療を受けた日は、食事の時、口が開けづらく、痛かった。

    今日の状態は、うがいをするとき、左奥歯をみがくとき、あくびのとき、少し痛む。

    体調の変化はありますか?
    先週末からハードスケジュールだったので、身体が疲れている。治療前に頻繁にトイレ(小便)にいっていたが、ピタリとやんだ。トイレの回数が減った。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎に痛みがあるので、無理ない程度で身体の免疫をあげて欲しい。

    第2回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    今は特に痛まない。
    体調の変化はありますか?
    休養したので、体調は良い。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎の緊張を緩めてほしい。
    その他のご希望があれば、自由にお書き下さい。
    身体全体を整えてほしい。

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    歯:変化は特になし。ぐっすり眠れた翌日は、痛みのない日もあった。食後、痛い日もあった。
    顎:痛みなし
    体調の変化はありますか?
    体調は良い方だと思います。昨日は身体が冷えて、今朝は便が緩かった。(寒い中で長い間いたので)
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎、全身。
    脾(本を貸して頂いて気になりました。)

    第4回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    歯:痛い日と痛くない日あり。
    顎:痛みなし。
    体調の変化はありますか?
    冷えは解消したように思いますが、1週間くらい便秘。
    右耳下腺下辺りのむくみがひいたように思います。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎の緊張をとってほしい。
    便秘解消の為の胃腸の働きを良くしたい。

    第5回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    変化は特になし。
    歯:痛む時と痛くない時あり。
    顎:痛みなし。
    体調の変化はありますか?
    便秘解消。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎のズレ、身体の緊張を緩める。
    身体をあたためる。

    第6回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    ゆっくりと休養した後は、痛みを感じませんでした。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎、全身の緊張を取ってほしい。頭も凝っていたらツボを押してほしいです。前にして頂いたのが、気持ちよかったです。
    その他ご希望があれば、自由にお書き下さい。
    女性ホルモンも整えば嬉しいです。

    アメリカ在住20年、コネチカット州より両肘の痛みを治すために日本に来ました

    初診

    2018年 2月 26日 
    46歳  男性

    主訴

    右肘外側と内側の痛み
    左肘外側と内側の痛み

    診断名

    • 右肘外側上顆炎
    • 右肘内側上顆炎
    • 左肘外側上顆炎
    • 左肘内側上顆炎

    現病歴

    ramen_udon_yugiri
    アメリカンドリームを抱いて20年前に渡米し、平成29年8月、アメリカのコネチカット州にラーメン店を、友人と共同で開店しました。オープン当時は2ヶ月間一度も休みはなく、1日15~16時間ほど働きました。重いものをもったまま手を伸ばす、手を振る、混ぜるという動作が一日中続きました。開店の仕事をしながら、スープやチャーシューを作ったり、肉をたこ糸で巻く作業、仕込みを同時に行いました。店舗がラーメン店ではなく、中華料理むけに作った店なので棚が高すぎたり、冷蔵庫が地下にあったりで、すべてのものを上に持ち上げて置いたり取ったり、また数十キロある重い骨や肉、その他の材料を地下から毎日何度も持ち上げました。
    日常の作業は、重い鍋を持って振る動作や、麺を15秒素早く、何百回混ぜたりする作業、トンゴ(長い柄があり、先にものをのせる)に重いものをのせてオーブンに入れる、ラーメンを持って手を伸ばして受け渡すなど、重いものをもって手を伸ばす作業が多かったです。

    kansetsutsuu_hiji4月から開店してから2ヶ月後、右肘が痛くなって、右肘が使えなくなって、左肘ばかり使っていると、左肘も痛くなってものが持てなくなりました。肘にサポーターを三つ巻いてタオルで絞めて、肘を内側にしめて重いものを持っていました。

    アメリカの病院に行って薬を服用しましたが、一向に効果はありませんでした。その病院からセラピーを紹介され、1回行きましたが、これでは治らないと感じました。友人に凄い鍼灸師がいるから鍼に行ったらどうかと言われ、10回ほど通いました。それでも一向に改善しませんでした。日本に行くチャンスができたので、日本で病院に行って治そう、何か方法はあるだろうと考えました。

    日本の病院では左右テニス肘と診断され、処置は薬だけで、時間がかかりますよと言われました。早く治す方法は手術ですね、炎症している筋肉をカンナで削ぐような感じの手術となりますと言われました。手術はやりたくない、日本の病院も薬だけで、処置は同じだと思いました。いい鍼灸院を選ぶしかないとグーグルでサーチして、当院を選びました。とにかく先生に会って相談してみよう、どうやって治すか聞いてみようと思いました。

    ~痛みが出るまでの経過~

    nimotsu_hakobu_man右手が痛くなったので、かばって左手で行っていました。20キロくらいのチャーシューを上の棚にのせるために二人で持ち上げていましたが、途中で持ち上がらなくなり、応援を頼みました。しかし、二人でできるやんと言われました。その直後、力が抜けて支えられなくなり、チャーシューを落として、ダメにしてしまいました。仲間には私が怒って放ったんじゃないかと言われました。

    洗ったグラスを60ほど入れて、棚に上げようとしましたが、ある程度の角度まで手を上に挙げたら、支えられなくなって下に落としてしまいました。仲間には持ち上げられないことを信じてもらえませんでした。また怒って放ったと思われました。

    私は負けず嫌いで、我慢強い方なので、いくら肘が痛くても、肘をタオルできつく縛って栄養剤と鎮痛剤を飲んで、仕事をやり続けました。仲間には、肘が痛くてできないこと理解してもらえず、とても悔しい思いをしました。

    ~日本に帰った時の肘の状態~

    日本に帰った時は、箸でラーメンの麺も持ち上げられず、コーヒーはコーヒーカップを持てないので、冷めてから顔を近づけてすすって飲みました。さらにフレッシュさえ開けられず、妹にも信じてもらえませんでした。噓じゃない、入れてもらわないとダメなことを説明しました。

    焼き魚を食べようとして魚を箸でほぐそうとしましたが、ほぐすことができず、ぼろぼろ落としてしまいました。またご飯を食べる時も箸が持てず、米粒をぼろぼろと落とす始末です。さらにライターの火もつけられず、ペットボトルの蓋も開けられないようになりました。母や妹からもどうしたん、何やってんのと言われ、肘の状態をなかなか理解してもらえませんでした。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    下記の骨および筋群に強力な筋緊張と萎縮、炎症を認める。

    ~骨の炎症~

    • 右上腕骨外側上顆および右上腕骨内側上顆に激しい炎症反応を認める。(触診により手で軽く触れただけで、声を出して手を払う。
      上腕骨外側上顆に付着する筋群をひとつひとつ触診により圧を加えると、非常に小さな圧でも声をあげる。右手に比べると少しは軽いが、それでも非常に激しい炎症反応を認める
    • 左上腕骨外側上顆および左上腕骨内側上顆に激しい炎症反応を認める。(触診により手で軽く触れただけで、声を出して手を払う。
      上腕骨外側上顆に付着する筋群をひとつひとつ触診により圧を加えると、非常に小さな圧でも声をあげる。

    ~前腕の橈側筋~

    • 短橈側手根伸筋(肘関節では弱い屈筋。手を尺側変位の状態から中間位へ戻し、手を背屈へ屈曲する)
    • 長橈側手根伸筋(肘関節では弱い屈筋。腕を曲げた状態では弱い回内筋でもあり、腕を伸ばした状態では回外筋として働く。また手の背側屈曲と橈側変位を行う)
    • 腕橈骨筋(腕を回内と回外の中間位へもたらす。この位置が屈筋として働く)

    ~前腕の背側筋の浅層筋~

    • 総指伸筋(指を伸ばし、扇状に開く。手根の関節では背屈のための最も強大な筋。また手を尺側変位させる)
    • 小指伸筋(五指をのばし、手の背屈と尺側変位に協力的に働く)
    • 尺側手根伸筋(強力な外転筋である。手を尺側へ変位させる。この筋の拮抗筋は長母指外転筋)

    ~前腕の背側筋の深層筋~

    • 回外筋(前腕を回外するが、上腕二頭筋と異なってどんな屈曲や伸展位になっても、前腕を回内する事ができる)
    • 長母指外転筋(この筋の位置的条件によって手を掌側へ屈曲、また橈側へ偏位させる。主な働きは拇指の外転である)
    • 長母指外転筋(この筋の位置的条件によって手を掌側へ屈曲、また橈側へ偏位させる。主な働きは拇指の外転である)
    • 短母趾伸筋(拇指をのばし外転させる)
    • 示指伸筋(尺骨の後面の下3分の一、骨間膜は示指伸筋の起始面になっている。示指をのばし、手根の関節では背屈に協力的に働く)
    • 長母指伸筋(拇指をのばす。手根の関節では手を背屈し、橈側へ変位させる)

    ~前腕の腹側筋群の浅層筋~

    • 円回内筋(前腕を回内し、肘関節の屈曲を助ける)
    • 浅指屈筋(手根の関節と近位の指の関節の強力な屈筋である。肘関節ではごく弱い屈筋)
    • 橈側手根屈筋(手根の関節では、掌側に屈曲させる。橈側変位をさせる。長橈側手根伸筋と一緒になって協力的に働く。肘関節での屈曲及び回内筋としての働きが弱い)
    • 長掌筋(手を掌側に曲げ、手掌腱膜を緊張させる)
    • 尺側手根伸筋(強力な外転筋である。手を尺側へ変位させる。この筋の拮抗筋は長母指外転筋)

    ~前腕の腹側筋の深層筋~

    • 方形回内筋(前腕を回内する。その時、円回内筋に助けられる)
    • 深指屈筋(手根、中指および指の関節を屈曲する)
    • 長母指屈筋(拇指の末節にいたるまでの屈筋である。拇指を橈側にわずかに変位させる)

    ~上腕の背側筋群~

    • 上腕三頭筋(肘関節では伸筋(腕を伸ばす)として働く。肩関節では腕の後傾および内転の時に働く)
    • 肘筋(腕の伸展の際に三頭筋を助け、関節包を緊張させる)

    ~上腕の腹側筋群~

    • 上腕二頭筋(長頭で上腕を外転し、かつこれを内線する。短頭は上腕を内転する。両頭によって腕の前傾に際し、協力的に働いている。肘関節ではこの筋は屈曲および強力な回外筋として働く。回外筋としての働きは、肘関節の屈曲ともなって増大する)
    • 上腕筋(肘関節の最も重要な屈筋である。その全機能は重いものを持つ時に発揮される。前腕の回内または回外に関係なく、肘関節の最も重要な屈筋である)

    ~上腕骨に停止する上肢帯の筋~

    • 三角筋(肩関節で最も重要な外転筋である。約90度までの外転は、主としてこの筋肉で行われる。鎖骨部と肩甲局部は、腕の外転の運動範囲の3分の1まで降ろされた後は、腕を内転する。鎖骨部は前傾を行い、肩甲局部は後傾を行う。鎖骨部は、外旋する腕を内旋することができる。肩甲局部は逆に内旋した腕を外旋させることができる。)
    • 棘上筋(上腕骨を関節窩に納め、関節包張筋として働く)
    • 棘下筋(上腕の外旋)
    • 小円筋(上腕の弱い外旋筋)

    ~手関節の背屈させる筋肉~

    • 総指伸筋、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、示指伸筋、小指伸筋

    ~手関節を掌屈させる筋肉~

    • 浅指屈筋、深指屈筋、尺側手根伸筋、長母指屈筋、橈側手根屈筋、母趾外転筋

    ~肘関節を屈曲させる筋肉~

    • 上腕二頭筋、上腕筋、腕橈屈筋、長橈側手根伸筋、円回内筋

    ~肘関節を伸展させる筋肉~

    • 上腕三頭筋が唯一の重要な筋肉である

    ~肘関節の回外に際し協力する筋肉~

    • 回外筋、上腕二頭筋、長母指外転筋、長母指伸筋、腕橈骨筋、長橈側手根伸筋

    ~肘関節を回内に際し、協力する筋肉~

    • 方形回内筋、円回内筋、橈側手根屈筋

    (KAHLE・LEONHARDT・PLATZER著、越智淳三訳『分冊解剖学アトラス』文光堂より引用)

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 老舌
    • 舌色、紅舌
    • 舌苔 膩苔があり、色は黄色。
    • 舌下静脈の怒張、著明
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分72、 滑脈
    • 以上より、痰濁が内停し、全身の血流が低下していることが判断できる。

      ~臓腑弁証~

    • 肝気欝結
    • 痰濁内停
    • ~気血津液弁証~

    • 気滞証
    • 痰湿証
    • 瘀血証

    方解

    byoutai09

    両肘の外側と内側の痛みをこらえながら繰りかえし我慢し、アメリカで開店の仕事を7ヶ月続けた。右側の肘が使えなくなると、左側の腕だけで仕事を続けた。左側も痛くなり、両肘が痛くなっても仕事を続けた。
    重いものを持ち、激しく振る・混ぜる・切る作業・手を伸ばして重いものを持ち上げたり差し出す作業が一日中続いた。
    地下から、持ち上げる骨や肉は20キロ以上あり、一日中、肘には持続的かつ重い負担がかかった。この作業は、手関節の動きが振る、混ぜる、切る、重いものをもつ作業なので、手関節や指があらゆる方向に激しく働くので、前腕の橈側・背側・腹側筋群の浅層および深層のすべての筋に強力な負担がかかり、すべての前腕の筋群に緊張を強いられた。肘関節の動きに関与する上腕の背側・腹側筋群および上肢帯筋にも激しい負担がかかり、上腕の全ての筋群に緊張を強いられた。
    726211身体は痛みで何度も訴えたが、サポーターをして、タオルで肘を締め付け、痛み止めと栄養剤を飲んでいたりながら同じ作業を数ヵ月も続けた。
    負けず嫌い、我慢強い性格もあり、仲間に分かってもらえない事が辛く、重い荷物も落として持ち上げられなくなっても続けた。
    その結果、肘は緊張し続け、手首の曲げる、そらす、指を使う全ての前腕筋群に負担が来て強力な筋萎縮と骨には上腕骨外側および内側上顆炎を引き起こした。
    それも左右共に引き起こし、ついに両手が使えなくなり、コーヒーカップやご飯を食べる箸さえも持てなくなった。
    焼き魚をほぐすなどの作業もできなくなった。
    現代医学的病態把握で示した左右上腕骨外側及び内側上顆に激しい骨の炎症と、ほとんどすべての前腕と上腕の筋群に激しい緊張と炎症をもたらした。この形状記憶(もとに戻ろうとする力)が強力に繰りかえし何度も長期間にわたりインプットされているので、悪循環をくりかえし、箸さえ持てないなど日本に帰ってからの激しい症状につながった。この形状記憶を打破しない限り、治療効果が現れないであろう。繰りかえし、根気よく正しい診断を下して的確な治療を何度もくり返し根気よく行わないかぎり病態の改善は難しい状態になっている。単にテニス肘とか上腕骨の外側内側上顆炎であるという認識では愚かすぎて、治すという任務は絶対に達成できないであろう。
    いつも行う主な動作が重いものを持つ、混ぜる、振る動作なので、手関節の屈筋群、伸筋群、前腕の回内回外筋、肘をまげる上腕二頭筋、拮抗する働きである上腕三頭筋、さらに三角筋にまで筋緊張は及んだ。
    これらの状態を形状記憶しており、元にそう簡単には戻らない状態をつくってしまったからだ。
    この形状記憶を打破する事が何よりの関門である事を承知し、根気よく諦めず毎回全力で治療を行う事が何よりも必要であり、大切である。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~

    肝気欝結(ストレス、イライラ、不安、気の流れの停滞)、血瘀(全身の血流の低下)の状態、痰湿内停(水分の代謝障害)に対応する。

    肝気欝結

    配穴

    • 合谷、太衝、内関→疏肝理気、肝気を巡らし、ストレスに対抗できるようにし、体内の気・血・水の流れをよくする

    血瘀に対して活血を行う

    配穴

    • 合谷、太衝、足三里、三陰交

    痰湿内停に対して水分代謝を促進させる。

    配穴

    • 合谷、太衝、足三里、三陰交、豊隆

    局所的治療

    現代医学的病態把握で認めた筋群の緊張や炎症をひとつひとつの筋肉に対して浅層から深層まで根気よくほぐしてゆく。柔らかい鍼で鍼数をできるだけ多くして前腕・上腕に及んだすべての筋群に対して、浅層より緊張や炎症を取り除いてゆく。
    形状記憶を打破しながら、深層の筋群までほぐしてゆく。痛みがほとんど無くなって、痛みのスコアが1とか2になっても、より全力で治療を行う。何故ならば、繰りかえし認識し続けた形状記憶は、そう簡単には打破することはできないのである。習慣はやがて文化となる。文化を変える事は非常に難しい。繰りかえし起こって来るであろう形状記憶による筋の緊張や炎症に根気よく諦めずに全力で取りくむ事が治すための第一条件であり、すべてである。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアは、7.0になりました。

    第7回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアは、5.0になりました。かなり痛みが減りました。

    第8回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアは、4.0になりました。

    第9回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアは、3.5になりました。

    第12回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、3.0になりました。日常生活は大分楽です。

    第15回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、2.5になりました。

    第16回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、2.0になりました。お陰様で大分楽になりました。痛みは時々にしか感じません。

    第18回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、1.8になりました。

    第19回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、1.2になりました。

    第21回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、1.5になりました。東京に行って重いものを持ったので、大分無理をしました。元に戻るのでしょうか。
    ~私からのアドバイス~
    大丈夫です。1回で改善します。

    第22回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、1.0になりました。日常生活では痛みは感じません。

    第24回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、0.9になりました。日常生活では痛みは感じません。

    第25回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアは、0.8になりました。

    第26回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアは、0.5になりました。

    第28回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、0.4になりました。日常生活では痛みはありません。

    第29回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みのスコアで、0.2になりました。ほとんどすべての日常生活には問題なくできるようになりました。非常に楽になりました。

    第30回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    0.1になりました。

    ~今後の治療方針~

    痛みは0.1となり日常生活では全く支障がなくなったと判断いたします。次回の治療より、仕事に対応できるための強化とメンテナンスに切り替えます。日常生活は肘をかばうことなく、普通通りの生活に切り替えて下さい。
    (ただし、正しい動作と姿勢でお願いします。)
    その後、腕立てなど強化に入ります。

    私見

    bensyou
    この手の治療(慢性化して形状記憶が非常に強い)には、まず正確な診断と的確な治療が必要である。正確な診断を下すためには、日常生活を詳しく聞き出すことが必要である。何が原因でどのような事を繰りかえし、どのぐらいの期間、どんな気持ちでやってきたかを聞き出す必要がある。
    現代医学的病態把握を行う事は、生業としてこの仕事を専門家として何年もやっていれば、そう難しいことではない。
    とくに私の場合は、現代医学的病態把握と東洋医学的(中医学)による病態把握を同時に行い、現在の病態がどのようにして引き起こり発展したかを徹底的に分析する。病気は生活の中から引き起こる。病は精神的な面と肉体的な面と両面から把握する必要がある。何故なら、精神的な病気であれ、肉体的な病気であれ、体質であれ、同じ神経や血液を使っているからである。病気を治す時、身体だけ心だけにひっかかっていると、改善を早めることはできない。
    少なくとも個々の気質や体質のうえに成り立った病態である。
    体質を治すという事は、全身の気・血・水の流れや五臓六腑の生理機能を改善させると言う事である。全体がよくなれば部分はよくなる。清流はいつも流れる事によって、その状態を保っている。ため池のようになった川であれば、その水の一部分を綺麗にすることはとても難しい。人間の身体の中にも気・血・水が流れている。五臓六腑が働いている。そのお蔭で絶えず新陳代謝が行われ、健康が維持できるのだ。鍼治療で全身に対して気・血・水の流れや五臓六腑の調整をするのはそのためである。アメリカに帰って、どうかアメリカンドリームを達成して頂きたいと願っている。

    [バトミントン肘]数ヵ月前から右肘が痛くなり、ラケットが振れません。

    初診

    初診  2018年4月4日 
    50歳  女性 

    主訴

    右肘の疼痛

    診断名

    • 上腕骨外側上顆炎(テニス肘、バトミントン肘)

    随伴症状

    • 首・肩の凝り

    現病歴

    821013バトミントンを8年ほど続けています。数ヵ月前から右肘が痛くなり、ラケットが振れません。日常生活でも雑巾絞りや風呂桶の持ち上げなど、腕を捻る動作をすると痛みます。

    整骨院に通い続けていましたが、改善されず、試合が近いので、とにかく早く治したいと思い、ネットで当院の事を知り、とても詳しく書かれていたので、治るのは鍼しかないと思い、来院しました。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    ~下記の筋肉に強力な筋緊張を認める~

    • 長橈側手根伸筋(肘関節では弱い屈筋。腕を曲げた状態では弱い回内筋でもあり、腕を伸ばした状態では回外筋として働く。また手の背側屈曲と橈側変位を行う)
    • 短橈側手根伸筋(肘関節では弱い屈筋。手を尺側変位の状態から中間位へ戻し、手を背屈へ屈曲する)
    • 腕橈骨筋(腕を回内と回外の中間位へもたらす。この位置が屈筋として働く)
    • 総指伸筋(指を伸ばし、扇状に開く。手根の関節では背屈のための最も強大な筋。また手を尺側変位させる)
    • 小指伸筋(五指をのばし、手の背屈と尺側変位に協力的に働く)
    • 尺側手根伸筋(強力な外転筋である)
    • 回外筋(前腕を回外するが、上腕二頭筋と異なってどんな屈曲や伸展位になっても、前腕を回内する事ができる)
    • 長母指外転筋(この筋の位置的条件によって手を掌側へ屈曲、また橈側へ偏位させる。主な働きは拇指の外転である)
    • 円回内筋(前腕を回内し、肘関節の屈曲を助ける)

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 老舌
    • 舌色、紅舌
    • 舌苔、薄白苔、やや膩
    • 舌下静脈の怒張、あり
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、72 滑脈
    • ~臓腑弁証~

    • 特になし
    • ~気血津液弁証~

    • 痰湿証
    • 瘀血証

    方解

    byoutai09

    テニス歴8年である。筋力はこれまで順調に強化されてきた。しかし、上手くなるにしたがい、筋力(パワー)やスピードが必要である。また、技術の上達と共に肘関節、特に手関節の微妙な動きが行われるようになる。これまで8年やってきて、初めての大きな疼痛が起こった原因を、東西、両医学の視点から分析してみよう。

    ~現代医学的分析~

    現代医学的な病態把握でさまざまな筋群に緊張が認められた。その中でも長、短橈側手根伸筋、腕橈骨筋、総指伸筋、小指伸筋、回外筋に大きな筋緊張が認められた。。

    ~この情報から判断できる事~

    815715
    これらの筋群は手の背屈や屈曲、手関節の橈側や尺側変位を行い、また前腕の回外を行う筋群である。
    バトミントンを行う際、手関節の背屈や屈曲、尺側や橈側変位の微妙な動き、そして中間位から回外する時、力がかかったと判断できる。バトミントンは、なんと手関節の動きが繊細なのであろうか。

    ~中医学的分析~

    中医学的分析においては、瘀血証であり湿証である。全身的な血流の流れが低下すると、身体の弱い部分ではもっと血液の流れが悪くなる。また、湿も弱い所に集まりやすい。湿は筋肉の伸び縮みを阻害する。

    ~結論~

    技術の上達に伴い、前腕や手関節の複雑な動きが伴ってくる。また試合の中では想像し得ない状況に対応しなければならない。そのため過剰な筋や関節の負担を強いられ、疼痛が発生した。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~

    ☆瘀血及び湿証の改善☆

    配穴

    • 太衝、合谷(全身の気血の流れを改善)
    • 太衝、合谷、足三里、三陰交、豊隆(全身の気血の流れを改善し、更に水分代謝を促進させる)

    ~局所的治療~

    現代医学的な病態把握における筋群、その中でも特に現代医学的な分析による筋群をひとつひとつ丁寧に浅層から深層までほぐしていく。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第1回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    今朝起きたら随分痛みが楽になっていました。痛みは半分になりました。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    昨日と同様でお願いします。

    第2回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    今朝起きると、痛みが復活しました。
    体調の変化はありますか?
    良好
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    通常通り。

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    土…少し楽になりました。
    日…痛みがまた出ました。
    今朝…痛み、現状のまま維持
    体調の変化はありますか?
    良好

    第4回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    随文楽になりました
    体調の変化はありますか?
    良好
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    昨日と同様でお願いします。

    第5回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    現状維持。良くもなく、悪くもなっていない。
    体調の変化はありますか?
    良好

    第6回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    試合に出て、痛みが復活してしまった。先生に言われたとおりでした。元に戻ってしまったのでしょうか。
    ~私の回答~
    元に戻った訳ではありません。炎症が起こっただけで、治ったところまで治っています。心配ありません

    第7回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    随文楽になったが、時折痛い時がある。スコアで言うと、10→5くらいです。ラケットはまだ握れそうにありません。

    第8回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    日に日にマシになっているが、ものを握って持ち上げる動作をすると痛みが出る。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    通常通り。

    第9回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    大分楽になったが、時々痛い時がある。
    体調の変化はありますか?
    良好
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    通常通り。

    第10回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みはほとんどなくなりました。スコアで言うと1か2。
    全体的にだるい感じはあります。久しぶりにラケットを握りたいと思いました。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    通常通り。

    第11回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    ほとんど痛みはありません。たまに違和感を感じる時はあります。スコアで言うと10→0.5くらいです。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    肘の仕上げ。左お尻下からふともも裏に前屈した時のみ痛みがあります。日常生活、スポーツ、全く支障を感じていません。
    ふともも、回数を少なくしてほしい。

    第12回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みはスコアで言うと10→0.5です。たまにだるい時があります。まだ前屈した時、痛みがあります。お尻の上も痛い気がする。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    両方(肘、お尻上、太股)を診て欲しいです。

    第13回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みは0になりました。ありがとうございました。
    来週から練習をスタートします。ラケットを振るのが楽しみです。
    ~私からのアドバイス~
    肘の痛みが全くなくなってよかったですね。全ての筋肉をおさえていましたが、もう炎症も緊張もありません。練習をスタートしてもかまいません。最初の2,3回は身体の動きや筋肉を馴らすのを目的とし、これまでの80%とし、徐々にフルスイングまでアップしていってください。

    ~私からのアドバイス~

    大腿二頭筋の痛みは、臀筋群の中殿筋、梨状筋、閉鎖筋、双子筋、内転筋群の筋緊張が関係しています。つまり、ハムストリングスと股関節を取り巻く外転筋群と内転筋群の微妙に関係しています。更に腸腰筋(骨盤のバランスをとる筋肉)が関与しているようです。
    とても柔らかい身体で柔軟性がありますね。私から貴方に、これからは意識して体力・筋力・スピードをつけることをお願いし、下肢の痛みについては、微妙なバランスを当院で調整していきます。

    ~治療の終了~

    これで治療を終了します。よく頑張って、遠いところを、しかも私の指示通りによく来て下さいました。予定通り良くなって私もとても嬉しいです。

    ~メンテについてのご相談~

    2週間後にメンテナンスで一度診させてください。それで状態が良ければ1ヶ月か2ヶ月かのメンテナンスを行い、コンディションを良い状態にもっていきましょう。

    悪いところがあっても痛くなるまで気付けないので、痛くなる前にメンテをすることはスポーツを長く続け、良いスポーツ人生を送る上でとても大切なことです。一流の選手ほどしっかりとメンテをしています。

    私見

    bensyou
    8年間も長くバドミントンを続けて、よく頑張りましたね。柔軟でバランスの良い筋肉です。練習量も増え、これから試合の出場の機会も多くなりそうですね。しなやかな筋肉なので、これから体力、スピード、筋力をつけることをご提案します。これからまだまだ伸びますよ。

    主婦業の傍らとはいえ、もうアスリートの仲間入りです。きちんとメンテをしながら健康で楽しいスポーツライフを送って下さい。予定通りに改善してくれたのは、一生懸命通ってくれたおかげです。私もとても嬉しく思っています。

    [五十肩]肩関節がかたまってしまって、上腕が自力でも他力でも90度以上挙がらない

    初診

    初診 2018年3月12日
    49歳 女性 

    主訴

    肩関節がかたまってしまって、上腕が自力でも他力でも90度以上挙がらない

    診断名

    • 五十肩(肩関節拘縮)

    随伴症状

    • 首・肩の凝り
    • 腰痛
    • 気分が鬱状態

    現病歴

    617036左上腕を肩より上に挙げることができません。肩の関節が固まったようになって、肩を水平より上、すなわち90度より上に挙げることができません。台所の仕事でも高いところが届かないので、とても困っています。服を着たり脱いだりするのも大変です。
     
    2017年6月くらいから上腕が痛み、整骨院に毎日通いました。11月からは整形外科にも行っていたのに、最初は痛みがあっても真っ直ぐ上に挙がっていた上腕が、150度になり、130度になり、90度以上、挙がらなくなってしまいました。左上腕の挙上が90度までになってからは通院していても、段々悪くなるばかりで、いくら頑張って挙げようとしても、関節がかたまった感じで、全く動かなくなりました。以後、90度以上挙げる事が一度もできなくなりました。整骨院や整形外科に通っていたのに、このような状態になってしまい、残念です。

    最近では、整形外科に幾度に手術をすすめられます。医師からだけではなく、リハビリの度に理学療法士の先生にも手術をすすめられ、精神的にも参ってしまいました。医師には手術をした方が良いといわれ、結局大きい病院の紹介状を渡されました。

    しかし手術はしたくないので、病院に行く度に言われるので憂鬱になり、病院に行くのが嫌になりました。ネットで必死に探して、五十肩に詳しい病院を調べました。そして当院のホームページに行き当たりました。とても詳しく五十肩の事が紹介され、分かりやすくかかれてありました。また経験も豊富で、多くの症例が記載されていました。藁を掴む思いで、来院いたしました。

    最近腰も重だるくなっています。整形外科では痛み止めと胃薬を処方されていますが、効果はありません。10年ほど前から母の看病で疲れ、心身共に疲れ気味です。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    • 左肩 外転挙上自動で80度、他動でもそれ以上挙上することができない。左肩の肩関節の完全拘縮を引き起こしている。

    ~下記の筋肉に筋緊張を認める~

    • 上肢帯筋(三角筋、棘上筋、棘下筋)、大胸筋、小胸筋、菱形筋、僧帽筋、頸部筋群、腰部筋群、臀部筋群、脊柱起立筋

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 老舌
    • 舌色、紅舌
    • 舌苔、薄白膩苔、水っぽい
    • 舌下静脈の怒張あり体内の血流が低下し、水分代謝が慢性的に悪化していることを示す
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、66  滑脈
    • ~臓腑弁証~

    • 肝欝気滞
    • ~気血津液弁証~

    • 気滞証
    • 痰湿証
    • 瘀血証

    方解

    byoutai09

    ~全身の体質~

    a0259fa42fc798e1d039724c42ca3c4a_m全身の体質としては、瘀血証であり、湿証である。全身の血流と水分代謝が慢性的に悪化している。更に気分が抑鬱され、気の流れも低下している。このような体質の時は免疫力や自然回復力が低下している。すなわち、病気に対して抵抗する力が弱っているので、病気の進行を妨げる力が不足し、病気の進行を許してしまう結果となりがちである。

    ~五十肩について~

    五十肩はエネルギーを持っている。五十肩のエネルギーは求心的に働き、しかも台風のように一定期間停滞する。

    一般的に4ヶ月毎に急性期、慢性期、回復期があり、一年間ぐらい症状が続く。エネルギーの強さは、人それぞれ違う。

    ~関節拘縮を引き起こすのは、急性期の初期の期間に起こる~

    関節拘縮を起こすのは、この急性期の期間である。一般に急性期は4ヶ月であるが、6~8ヶ月くらい続くことがある。エネルギーは求心的に働き、筋肉が萎縮し、放置しておくと関節が完全にかたまる。上腕を90度以上挙げられない完全拘縮を引き起こす。これまで頻度はそう高くなかった。

    ~関節拘縮が始まる期間が早くなっており、頻度も増している~

    近年は確実に頻度が増しており、かつ拘縮が早まる傾向にあり、早い人では2ヶ月で拘縮する。1ヶ月で拘縮を起こしそうになった例にも、私は最近遭遇した。

    ~関節拘縮を防ぐ方法は、全身運動と体質改善。上腕を動かす事~

    junbiundou_kata関節拘縮を防ぐためには、五十肩の求心性萎縮のエネルギーを弱体化させる必要がある。その方法で最も良いのは、肩を動かす事である。上腕を動かせば動かすほど、求心性萎縮のエネルギーは消耗する。逆に動かさなければエネルギーを弱体化できないのである。台風のように、人によってエネルギーの強さが違う。

    この急性期はとても大切である。予後が良くなるかどうか決定される時期である。この時期に積極的に筋肉を鍼灸治療やマッサージ、物療でゆるめ、尚且つ関節を運動させる必要がある。

    多くの患者様はこのことを知らないので、拘縮を引き起こしてしまうのである。専門家が診れば分かる事であり、患者様によく説明して、事態を正しく認識させることが大切である。適切な治療とアドバイスが何より必要である。

    ~拘縮を起こすと大変です~

    一旦拘縮をすると、何をしてもなかなか挙がらず、少なくとも半年~1年の期間は改善されない。日常生活にも大きな負担となる。拘縮してくる人があまりにも多いのは残念だ。

    治療方針

    ~五十肩について~

    五十肩は、日々の生活の中で何ら原因がないのに突然のように発症し、激しい痛みで始まり、2週間ほどで痛みが緩和されると、上腕の運動障害が起こる。男女の区別はなく、X線上では何ら異常はない。四十代、五十代に多く発症するので、四十肩、五十肩と言われている。

    ~五十肩の治癒期間は個々の体質によって、一人一人異なる~

    syokuji_tabesugi_woman五十肩は、外傷や打ち身など特定の原因があって起こる運動疾患ではないので、どれくらいで治るという治癒期間が定めにくい。個人によって大きく異なるからだ。何故一人一人治癒期間が異なるのかというと、個々の体質によるものが大きいからである。身体の歪みや新陳代謝の悪化が大きく影響する。日常の食生活や、姿勢、動作、呼吸やストレスなどあらゆるものが影響している。

    ~どんな酷い五十肩も自然回復する~

    しかし、一般的に五十肩は急性期、慢性期、回復期とあり、1年くらいで自然回復する。内臓の働きや新陳代謝が改善し、筋肉や関節の働きとのバランスがとれれば、自然に回復する。

    ~五十肩になった意味を考える事が大切~

    五十肩を治す時、なぜ五十肩になったか、その意味を考える事が大切である。日常生活の中で、食生活や姿勢・動作などを色々なことを見直せということである。身体が全身的な障害である何かを改善しようとして部分に症状を表してくれているのである。

    ~五十肩と手術について~

    症状は教えである。身体の訴えである。手術をして治せば良いというものではない。何故ならば身体自身が行なっている自然回復力を無視して、またそれに反した処置を行えば、必ずどこかでしっぺ返しが別の病気として現れる。

    ~体質改善を行って、患者様と共に治す~

    14ecea81af4a7644d63b31f8cc73a8b7_s当院では五十肩を機会に根本的な体質改善を患者様にお勧めしている。食事や運動を始めとして、生活全てを見直し、患者様にも積極的に参加をして戴いて、一緒に治す事にしている。身体自身が内側から発する声を、しっかりと聞きましょう。

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~
    byoutai03
    まず全身的な体質の改善を行う。瘀血及び湿証の改善である。
    そして、気の流れを整える。

    以下の経穴を配穴する
    合谷・太衝・内関
    三陰交・足三里・豊隆・陰陵泉

    ~五十肩の対処療法~
    現代医学的病態の把握による筋群を、
    全身的にひとつひとつ丁寧にゆるめていく

    ~運動療法~

    家庭でも日夜、意識して運動療法を行う

    • 筋肉を伸ばすのは30秒、腱をのばすのは1分以上、持続したストレッチを行う
    • 全身的な運動を行う(ウォーキングなど)
    • 簡単なリズム運動を行う(縄を使わない縄跳びなど)
    • 手足を振動させるように動かす
    • 深い呼吸をする(意識して行う)

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第1回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    朝まで一度も目が覚めず、久しぶりにぐっすり眠れました。
    体調の変化はありますか?
    身体も気持ちもスッキリしています。

    第2回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    全体の凝りが少しやわらいだように思います。ぐっすり眠れるようになったので、これまでに比べ、とても楽です。
    体調の変化はありますか?
    朝起きた時、こわばりが減っていました。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    身体全体の凝りをとってほしいです。

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    肩は昨日来なくても、楽になりました。
    体調の変化はありますか?
    朝、身体が痛くないので気持ちよく起きられます。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同様で、おまかせします。

    第4回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    大きな変化ではないのですが、リュックやかばんを肩にかけると痛みがあったのですが、なくなってきていると思います。腰は重だるい感じ。
    体調の変化はありますか?
    身体の凝りが楽になったせいか、動きやすい。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同じでお願いします。

    第5回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    左肩と腕の付け根の前側に痛みがある。
    腰はまだ痛みと言うより、重くだるい感じ。
    体調の変化はありますか?
    肩全体のはっている感じは減ってきたので、楽です。腕を顔に近づける運動がちょっとかたくでやりにくいです。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同じでお願いします。

    第6回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    肩:楽になってきたように思います。
    腰:痛みと言うより重くてだるい感じがあります。
    体調の変化はありますか?
    少しずつ楽になっている気がします。
    首回りが楽になったと思います。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同じでお願いします。

    第7回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    肩:痛みはほとんどないです。寝返りして左肩が下になっても、強い痛みはないです。
    腰:だるい感じがまだあります。
    体調の変化はありますか?
    家族や友人に明るくなったと言われます。自分でも元気になったと思います。最近笑えるようになりました。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同様でお願いします。
    ~治療経過~
    左上腕の挙上が90度をわずかに越して、100度になった。横向きに寝て手を挙げると、眉毛の上まで挙がるようになった。まだまだこれからエネルギーがいるが、ご本人が大変明るくなった事が何より嬉しい。友人や家族からもそのように言われるそうだ。

    第8回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    肩:痛みは減ってきていると思います。
    腰:重だるさはまだあるものの、痛みは減ってきていると思います。
    体調の変化はありますか?
    肩全体の凝りがないので(首も)、楽になったのと、寝返りをうっても痛みが減ってきているので、寝られるようになった。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同様でお願いします。

    第12回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    肩は通常時に痛みが無くなってきています。スコアで表すと、10→4。
    腰はまだ前回と同じくらいの重だるい感じがあります。スコアで表すと、10→5.5か5くらい。
    体調の変化はありますか?
    先週、気温の変化で体調があまり良くなかったです(少し)。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    前回と同様でお願いします。

    [顎関節症]九州より来院された、7,8年来の顎関節症の患者様

    初診

    初診  2018年 3月 30日
    35歳 女性 

    主訴

    顎関節症

    診断名

    • 顎関節症

    随伴症状

    • 食い縛り
    • 首・肩の凝り
    • 腰痛

    現病歴

    kyousei_00537,8年前から口を開けると顎の関節がガクガクと音がなります。それから、左の奥歯が痛むようになりました。口を開けると、耳の周辺も痛い気がしました。歯が痛かったので歯科医に行きました。歯科医では歯の病気ではなく、顎関節症だと言われました。そして矯正歯科に行くことを勧められました。

    その後、矯正歯科を訪ねました。矯正歯科を受診したら、顎関節症が酷いと言われ、このままだと何年か後には、口が開かなくなると診断されました。そして、5,6年通わなければ治らないと言われました。お金も時間もかかると言われ、諦めました。

    その後、県立病院の口腔外科を受診しました。レントゲンを撮っていただきましたが、それほど悪くないと言われました。レントゲン結果は異常なしでした。顎関節症だけど、日常生活には支障が出るものでは無いと言われ、特に処置はありませんでした。

    どうしようもなく、最後に別の歯科医を訪ねてみました。口を開けた時に、左の顎関節の反応が遅くなっていると言われました。そして、再発を防ぐ事はできるが、これ以上悪くならないように、ナイトガード(マウスピース)を作るしか方法は無く、完治する事は難しいと言われました。毎日装着して眠るように言われました。1年くらいでナイトガードを噛みきってしまいました。食い縛りのクセがあるのだと思います。ナイトガードを1週間つけ忘れた時に、口を開ける度に顎が痛くて、噛むのが辛くなりました。

    今は少し落ち着きましたが、大きく口を開けると、左顎が痛く、かたいものは食べても痛みます。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    下記の筋肉に強い筋緊張・萎縮を認める

    • 咀嚼筋(咬筋、側頭筋、外側内側翼突筋)
    • 肩背筋群(僧帽筋、菱形筋、上肢帯筋)
    • 頸部筋群(斜角筋群、胸鎖乳突筋、板状筋、後頭下筋、脊柱起立筋)
    • 腰部筋群(脊柱起立筋、腰方形筋、腹斜筋、腹横筋)
    • 臀筋群(大臀筋、中殿筋、梨状筋)

    精神状態

    • 心配性、緊張症、真面目

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 老舌、少し締まっている 裂紋あり
    • 舌色、紅舌
    • 舌苔、薄白苔、水っぽい
    • 舌下静脈の怒張あり(体内の血流が慢性的に低下していることを示す。)
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、 60 滑脈
    • 舌脈診から分かること

      体内の血流が悪く、水分代謝が低下している。気を遣いすぎて、舌につく歯形より気虚がみられるが、脈は実であり、気滞の方が強い。気滞や気虚による血瘀、水分代謝障害がみられる。

      ~気血津液弁証~

    • 気滞証
      気の流れの停滞により、推動力が低下し、血液と体内水分の流れが悪くなり、それらの停滞を引き起こしている。
    • 気虚証
      気を遣いすぎによる気虚証がみられる。また、気滞が長く続いたための気虚証とも言える。
    • 水湿証
      薄白苔だが、水分がやや多い。水分の代謝が不足している。
    • 瘀血証
      身体内の血液の流れが悪化し、慢性化していると判断する。

    方解

    byoutai09

    心配性、緊張症、気を遣いすぎの性格で、首や肩がガチガチに凝っている。腰部筋群も同様である。下半身の力が弱く、上半身に力がこもっている。その結果、全身の血液の流れが低下し、水分代謝が不足している。緊張症のため、夜寝る時も全身が緊張したまま眠っている。そのために食い縛りが起こる。それをくり返しているために、咀嚼筋が慢性的に緊張・萎縮をしている。顎関節の動きが悪く、左が遅れている。対処的な療法ばかりで、効果的な治療が何一つなされていない。全身の疲労をとれば、精神的なリラックス、力を抜く練習すれば、改善されたことである。

    953458c31e3c5e1cf907a4ffa36e5ba7_m

    マウスピースは噛みしめをやわらげるためのものであって、消極的で、待ちの治療である。精神疲労や肉体疲労を伴う、強い筋緊張を改善させることはできない。

    鍼灸治療では、精神疲労や肉体疲労を取り除く事を一番大切にしている。

    精神疲労や肉体疲労を取り除くことによって、初めて咀嚼筋は緩む条件を備える。更に鍼灸治療は直接咀嚼筋を緩めることができるのである。顎関節の治療には、鍼灸治療が有効であり、顎関節症でお困りの方にお勧めする次第である。

    今回の病態を見て感じたことは、効果的な方法が何一つ行われなかったために、8年も同じ病態をくり返してしまっただけで、決して重症な顎関節症ではない。適切な治療を行えば、10回程度、またほんの数ヵ月で改善する程度の病態である。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~
    byoutai03

    コンディションを改善して、免疫力を高めるために、全身の血流を良くする、水分代謝が促進する、気の流れを促進しストレスを解消する経穴をまず配穴する
    全身の血流を良くするツボ
    合谷・太衝・内関→全身の気血の流れを改善し、精神的ストレスを緩和させる
    足三里・三陰交→全身の気血及び水分代謝を促進する

    現代医学的な病態把握で示した筋肉の緊張・萎縮を一鍼一鍼、心を込めて丁寧に通して、改善させる。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第1回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    食べ物を食べる時に大きく口を開けると、左の奥歯の辺りと顎の痛みがあります。顎を手で触ると痛いです。首と腰の痛みが強いですが、腰はそれほど痛くはありません。
    体調の変化はありますか?
    金~日曜日にかけて、腰がすごく痛かったです。金曜日の治療が終わった後、食事をした後に顎がすごく痛みだし、赤くなって少し腫れ、手で触ると痛かったです。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎、腰、首が痛いです。

    第2回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    顎のところを触ると、少し痛かったが、よくなりました。普通に噛めるようになりました。口を開けても、あまり痛みはありませんでした。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    顎と首の痛み、腰

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    顎の痛みが全く消えました。しかし、帰郷して数日後また少し痛み出しました。1週間ほど休みをとって治療に伺いたいのですが、いつ頃がいいですか?
    ~院長の一言~
    連休までに3,4日休みをとって治療し、少しおいて、5月の連休を利用して治療しましょうか。続けて1週間より効果が高いと思います。自然回復の期間が必要だからです。治療回数は、完治には全部で10回くらい必要だとみています。

    [五十肩]腕が上に挙がらないので困っています。

    初診

    2018年3月12日  
    49歳 女性

    現病歴

    kata_illust
    左肩は、通常の痛みはおさまってきたのですが、腕が上に挙がらないので困っています。肩が固まってしまったのか、肩を水平より、すなわち90度よりやや下、それ以上挙げることができません。 

    2017年6月くらいに整骨院、11月から整形外科に言っていたのに、こんなになってしまいました。整形外科では手術をすすめられ、大きい病院の紹介状も書いてもらいました。リハビリの度に理学療法士の方にも手術をすすめられ、精神的にも参ってしまいました。
    夜は少々痛みがありますが、眠れています。

    右肩は2016年夏頃、腱板損傷と五十肩と診断されました。今は腕も上がり、日常生活も困らないのですが、腕を上げるとゴリゴリという音がして、とても気持ち悪いです。

    最近腰も重だるくなっています。整形外科では痛み止めと胃薬を服用しています。10年ほど前から母の看病で疲れ、少し鬱の症状が出ます。心療内科で薬をもらっています。

    手術をするのが嫌でたまらなく、ネットで色々調べて当院のホームページに行き当たりました。藁を掴む思いで、来院いたしました。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    • 左肩 外転挙上自動で80度、他動でもそれ以上挙上することができない。完全拘縮を引き起こしている。
      下記の筋肉に筋緊張を認める
    • 上肢帯筋、三角筋、棘上筋、棘下筋、大胸筋、小胸筋、菱形筋、僧帽筋、頸部筋群、腰部筋群、脊柱起立筋

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体
    • 紅舌
    • 舌苔、厚膩苔で色は黄色。痰濁内停(これは、水分の代謝が悪くなり、体内に水分が長く留まり、古くなって体内水分が粘り、汚れて熱せられていることを示す)。
    • 舌下静脈の怒張、著明(脈絡が網目状になっており怒張がある。このことは、体内の血流が慢性的に非常に悪化していることを示す。
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、 脈
    • ~気血津液弁証~

    • 気滞証
      気の流れの停滞により、推動力が低下し、血液と体内水分の流れが悪くなり、それらの停滞を引き起こしている。
    • 痰湿証
      苔は舌全体に厚く広がり、黄色く粘っこくなっている。
      このことより、身体内の水分代謝が悪化し、慢性化して長期にわたり、身体内の水分は汚れて粘り熱せられ、重度の水分代謝障害があると判断する。
    • 瘀血証
      身体内の血液の流れが悪化し、慢性化していると判断する。

    方解

    byoutai09

    瘀血証であり、湿証である。全身の血流と水分代謝が慢性的に悪化している。気の流れも低下している。五十肩のエネルギー(求心性萎縮)の強い時期に適切な治療が施されていない。
    または運動療法の不足及びご自身の体質(瘀血及び水湿)により完全拘縮が引き起こされた。薬を飲んだり治療に行っていれば良いというわけではない。
    五十肩のエネルギーに合わせて、一人一人治療方法が異なる。エネルギーが強い人は通院頻度を高め、筋緊張の改善、運動療法を沢山行なって、五十肩のエネルギーに対抗しなければならない。
    動かすことで五十肩のエネルギーを弱体化することができるからだ。同時に体質改善も必要である。
    瘀血証や水湿症の人は筋肉や関節の動きが固まりやすく、改善しにくいのである。食事療法や運動療法をきちんと指導する必要がある。
    これらが全て適切に行われないと、エネルギーの強い人は拘縮を引き起こしてしまう。治療はこの逆をやっていけばいいのだが、拘縮してくる人があまりにも多いのは残念だ。

    鍼治療により、全身の血流改善を行います。更に水分代謝を促進します。気の流れをスムースにして、五臓六腑の働きを高め、自然回復力を高めます。全身を巡る気・血・水の流れを良くすることで、局所の痛みである上腕部の改善を促進させます。緊張、萎縮した筋肉をひとつひとつ丁寧にほぐして行きます。全身の気・血・水の流れを改善するツボは以下の通りです。

    合谷・太衝:気血の流れを改善
    足三里・豊隆・三陰交:水分代謝を促進

    ストレスを緩和し、全身の気・血・水の流れを改善し、自然回復力を高めることが部分である痛み、すなわち五十肩という症状を治す決め手なのです。

    [五十肩]腕の使いすぎによる左上腕の痛みを訴えて来院したが、実際は五十肩であった

    初診

    2018年1月30日
    67歳女性

    主訴

    腕の使いすぎによる左上腕の痛み

    診断名

    • 五十肩

    随伴症状

    • 首・肩の凝り
    • 足がむくむ
    • 15年来の花粉症(2,3,4,5,6月)

    現病歴

    katakori_woman
    昨年の8月頃、ジムに通っていて腕を強くするマシーンをやりすぎて、その後からずっと左腕が痛みます。
    寝ていて上布団を動かす動作から、物を拾う動作など、日常のあらゆる動作で痛みが出ます。

    整形外科を受診し、X線では異常なしで、どこも悪くないと言われました。肩にヒアルロン酸をうってもらい、痛み止めももらいました。
    どこも悪くないと言われたので、いつか治ると思って我慢していました。しかし痛みは一向に治まらず、同じ痛みがずっと続きました。
    それでも、昨年末頃より少し楽になったように感じたので、今年に入って運動を始めました。
    歩きながら腕を振るなどして、30分以上歩きました。運動を始めたら、また強い痛みが出て、だんだん酷くなりました。

    利き手なので何をしても痛く、不便です。
    食事は肉、魚、油ものがやや多く、量もしっかり食べています。
    水分は1日を通して紅茶、コーヒー、お茶を良く飲みます。
    これ以上悪くなったら日常生活にも大きく支障が出るし、治らなくなるのではないかと思い、エキテンで見て、また当院で良くなった友人にも勧められたので、1月30日来院しました。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    • 左上腕垂直外転【手を前に出して上に挙げる】(130度) 左肩関節の運動障害を認める
    • 左上腕水平外転【手を床に水平に出して上に挙げる】(90度) 左肩関節の関節拘縮をみとめる
      触診により、押圧すると下記の筋肉に圧痛あり
    • 三角筋、前・中・後側繊維、上腕二頭筋上三分の一、棘上筋、棘下筋及び上腕骨後側の大結節に強い圧痛

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 胖大舌
    • 舌色、紅舌やや暗
    • 舌苔、苔なし
    • 舌下静脈の怒張、軽度(全身のいずれかの部位で血液の渋滞がある。
    • tongue out

      胖大舌、苔なしは、脾気が低下し、水分代謝及び引き締める力が低下していることを示している。

      ~脈診~

    • 毎分60、 脈 滑
    • ~臓腑弁証~

    • 脾気のやや低下がみられる
    • ~気血津液弁証~

    • 湿証
      脾気虚で、体内水分の代謝が低下し、体内水分が停留し、湿気が多い身体になっている。
    • 瘀血証
      身体内の一部で血液の流れが悪化している。

    方解

    byoutai09

    ジムで筋肉を傷めたが、自然に治ると思っていたが、なかなか治らず長期化した。その期間、腕を動かさなくなったことも相まって、単なる筋肉障害をきっかけに五十肩を引き起こした。今年に入って運動をしようとしたときに激痛が走ったのは、負傷した筋肉痛のためではなく、五十肩のためである。

    五十肩のなりたちは、整形外科的には不明であり、原因は明らかにされていない。五十代に多く、男女の区別はなく、腕を動かすときに激しい痛みが、ある日突然のように起こることから始まる。

    2週間ほど激しい痛みが続いた後、痛みは軽減するが、肩関節の運動障害を引き起こす。髪をといたり、背中の後ろに手を回す、服を着る動作などがしづらくなる。急性期、慢性期、回復期が各4ヶ月続き、1年位で自然に治っていくのが通常である。

    慢性期になっても急性期のような激しい痛みが続く場合もある。中には、急性期の1~4ヶ月以内で関節拘縮を起こす例も近年増えている。

    ~東洋医学的の視点からみた五十肩~
    東洋医学の視点からみると、なぜ五十肩になるのかは、きちんと原因を説明できる。何故ならば、因果応報で原因のない結果はないのである。身体の一部分は、常に身体の全体の健康状態の影響を受けている。五十代前後になれば、身体の変調を来す人が多い。運動能力及び食欲、排出力の低下などである。持久力がなくなったり、筋力の低下なども引き起こす。怪我や病気をしても回復力が若いときにようにいかないと感じる事が多くなる。これらは、身体の新陳代謝の低下及び姿勢(身体の歪み)などが主な原因となって、筋肉が硬化し、神経圧迫や血流低下を引き起こすためである。手を動かすという動作は、肩関節の役割であり、働きと思っているかもしれないが、関節は筋肉の状態や全身の血流状態の影響を常に受けているのである。これらを全身の新陳代謝の低下と考えれば、それらの影響が身体の一部に現われても不思議ではない。

    病気の原因は一人一人異なるが、その人の一番弱い部分に症状として現れるものである。全身の新陳代謝の低下が、腕を動かす筋肉の痛みや運動障害に繋がることもありえることで、何ら難しい予想ではない。(足のむくみや冷え症などの症状として現れるかもしれないが、現れ方の違いだけである。)

    それが証拠に五十肩はある日突然発症し、平均、約1年続き、酷い場合は8ヶ月くらいまで激しい痛みが持続し、運動障害も酷くなり、期間が経つほど、ある時期までだんだんと症状が悪化するのである。怪我や外傷であれば、期間がたてば大抵どんな疾患も手当をすれば自然回復力が鼓舞され、期間が長くなるにつれて、だんだん良くなっていくものである。しかし、五十肩はエネルギーを持っている台風のようなものである。身体全体の健康状態の影響を受け続ける。痛みや運動障害の程度は一人一人異なり、軽症のものから重症のものまであり、治る期間も2ヶ月程度から最長3年と様々である。

    東洋医学では、部分の障害とは考えずに、身体全体の状態が肩関節という場所に症状をもたらしたものと考えている。なので、五臓六腑や気・血・津液(生理的水分)の調整をし、身体全体の生理バランスを整え、代謝障害や血流を改善し、自然回復力を高めていく事をまず第一に、局所の治療と並行して行うのである。かといって、局所をないがしろにするという意味では全く異なる。局所の痛みが酷い場合は、導通鍼を行い、脳内よりβインドルフィン(モルヒネ様物質)を誘導し、痛みを急速に和らげる治療を施す。痛みを緩和させるだけではなく、上腕の運動療法を行い、運動障害も改善させる手立てを施す。

    さて、新陳代謝の低下は老化現象でも現れるが、老化というのは一部の原因であり、代謝障害を引き起こす原因の多くは日常生活の中にある。食事や運動、環境、ストレスなどの精神状態の影響を大きく受けている。それらが現在の貴方の身体に合っていませんよという警告であり、教えである。ですから食事や運動、環境、精神状態を含めて考え直す良い機会なのである。
    この症例では、
    肉や魚、油ものが多いことと、水分の摂取が多い事が脾気を弱めている。脾は筋肉を養い、水分代謝等を行う主な臓である。そのため筋肉の弾力や瞬発力、持久力がだんだんと弱くなってきたと考えられる。全身の水分の代謝障害は、体内に水分が長くとどまるという事である。同じ水分が長くとどまると、ため池のようになり、体内水分は綺麗ではなくなる。
    汚れた水分が筋肉や関節の中に、長くとどまると、筋肉は沼のようになり、血流や老廃物の代謝が障害される。関節を動かしているのは筋肉である。筋肉に障害が起これば、関節の動きにも障害が起こるのは、容易に想像できることである。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~
    byoutai03

    初診時の問診では、上腕の筋肉が痛いが、腕は挙がると言う事で、ご自身で挙げてくれた角度は、垂直外転130度であった。次診時、水平外転を試みたところ、自動では90度以上挙がらず、他動でも変化はなく、それ以上挙がらなかった。左肩関節の関節拘縮寸前の所であった。
    ここで五十肩であることがはっきりと確定した。


    このように改善の難しいこの疾患に対しては、中医学弁証により証をたて、証に基づいて全身的な総合的な病態に対して治療を施す必要がある。
    そうして悪化した体質改善をはかり、ご本人の生まれながらにして持つ自然回復力を最大限に引き出すことが何より大切なことである。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第2回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    大分痛みがとれて、シャンプーをするのが楽になりました。
    体調の変化はありますか?
    肩も少し楽になりました。

    第3回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みが減ってきて、色々しやくなってきました。また、少し後ろの方へ手がいくようになりました。

    第4回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    日々少しずつ痛みが軽くなっています。
    体調の変化はありますか?
    肩の凝りがとれてきたのか、頭が軽いです。

    第5回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    少しずつ楽になっています。

    第7回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    かなりよくなりました。日常生活がかなり楽です

    私見

    bensyou
    初診時は筋肉障害が長かったため、強い緊張を引き起こしただけだと思ったが、次診の触診と望診で、水平外転90度で肩関節の拘縮を起こしている事を発見した。

    [頸椎症の疑い]首の向きを変えると、左上腕から肘及び前腕の筋群に激しい痛みが起こる

    初診

    初診  2018年 1月22日
    55歳  男性

    主訴

    首の向きを変えると、左上腕から肘及び前腕の筋群に激しい痛みが起こる

    診断名

    • 胸郭出口症候群(頸椎症の疑いあり)

    随伴症状

    • 首、肩、背中の凝り

    現病歴

    neck
    本年1月11日、新年会の後、首、肩、左腕に少し違和感がありました。翌日より、本格的な違和感が起こり、首を動かしたり、首の向きを変えたりするだけで、首から左上腕、肘、前腕筋群に鋭い痛みが走るようになりました。 

     車の運転にとても支障が出ています。首を動かすと、腕まで痛みが走るので、頸椎カラーで固定しています。固定すると、少し楽です。日常生活で首の向きを変えることで、激しい痛みが起こり、仰向けに寝ると、枕を高くしないと痛みで眠ることが出来ません。横向きになって頭を前に倒して、丸くなって寝ると、痛みは起こりません。

     放っておくと治るかなと思い、1週間程我慢しましたが、痛みがだんだん酷くなり、これはいけないと思い、1月22日(月)、当院に来院いたしました。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    ~徒手検査~

    • 左回旋痛→運動障害あり(30度)、痛み増強
    • 左側屈痛→運動障害あり(30度)、痛み増強
    • 右回旋痛→痛みがあるが軽度
    • 右側屈痛→運動障害軽度あり、痛み増強 
    • 後屈痛→後屈すると、一番激しく痛みが増強 
    • 前屈痛→痛みが増強 
    • スパーリングテスト(陽性):左へ側屈軽度行なっただけで、激しい痛みが左上腕から前腕まで走る
    • ライトテスト(陽性):左脈が消失する  
    • 仰臥位で寝ると、頭を高くしないと激しい痛みが起こる 
    • 側臥位で首を前に倒して丸めて寝ると、痛みは起こらない。
    • 腹臥位で寝ると、すぐに痛みが起こり、5分以上は維持出来ない。
    • 下記の筋群に著しい筋緊張が認められます。
      • 左頸部筋群
      • 肩の上の僧帽筋の盛り上がり
      • 左頸部より肩甲骨の外上角
      • 左菱形筋群
    • 指先のしびれはなく、握力の低下もありませんが、首の向きを変えることで痛みが起こり、その痛みが急激で、とても激しいので、日常生活がかなり制限されている。

    既往歴として、以下の疾病がある。

     前年度、平成29年4月に右肩に五十肩を発症した。9月より、五十肩に胸郭出口症候群を発症し、激しい痛みとしびれがあったが、12月の末には痛みもしびれも、完治していた。快復力は良い方だが、昨年に続き、まもなく今度は左腕に痛みが発症している。首、肩に著しい筋緊張も認められる。

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 動きは正常
    • 舌色、紅舌 やや暗 熱証であり、血流の低下を想定できる。
    • 舌苔、薄白苔、やや膩(水分の代謝がやや悪く、少し湿気がある)
    • 舌下静脈の怒張、軽度あり(身体内のいずれかで血流の低下や悪化があることが分かる)
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、 脈
    • ~気血津液弁証~

    • 痰湿証
      身体内は水分代謝がやや悪化し、少し湿気気味である。
    • 瘀血証
      身体内の一部の血液の流れがやや悪化し、慢性化していると判断する。

    方解

    byoutai09

    昨年も五十肩と胸郭出口症候群を引き起こした。回復力がはやく6ヶ月程の短期間でいずれも改善され、痛みを感じなくなった。

    今年に入り、別の箇所に痛みを感じ来院された。前回は右腕の痛みとしびれであったが、今回は左腕、左肘の疼痛である。

    原因は、頸部及び胸郭の筋群の緊張による神経圧迫と思われる。

    筋肉による神経圧迫により、腕や手に痛みやしびれが走る胸郭出口症候群なら改善が早く見込めるのだが、徒手検査で、首の運動痛やスパーリングテストが陽性になり、痛みが激しく、ちょっとした首の角度で、痛みが増強することから頸椎症の疑いもある。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~
    byoutai03

    頸椎症の疑いがある。

    頸椎症からくる神経痛は、改善までの期間が長くかかり、かつ再発しやすい、治療は定期的に行い、頸部や肩背部、胸郭の筋群の緊張を取り除き、神経圧迫による神経の炎症による痛みや痺れを引き起こさないように日常からコンディションを整える必要がある。

    治療としては、頸部及び胸郭、肩背部、腰部から頸椎までの脊柱全体を一つのものととらえて、全身に鍼灸治療で凝り固まった筋肉をほぐし、血流の改善を促し、筋肉の緊張による神経圧迫を取りのぞいていく。

    神経を維持するための栄養も血液である。鍼灸治療で筋肉の深部まで血流が良くなることが、神経の興奮や炎症を鎮めることに繋がる。

    また頸椎症の確認のため、レントゲンを撮る必要があり、提携先の整形外科に紹介状を書いた。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第4回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    背中の凝りや痛みは改善されてきたが、頸椎の角度や動きで、激しい痛みが走る。頸椎のコルセットをしていると、少し楽である。

    第9回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    70%~80%、痛みが治りました。
    体調の変化はありますか?
    首や肩の凝りが、よ程改善されました。

    第10回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    大分良くなりました。痛くない時もあります。

    第11回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    ほとんど痛みはなくなりました。ありがとうございました。あんなに痛かったのに、あの痛みは噓のようです。
    ~院長の一言~
    ゴールは目前ですね。今日は再発しないための治療を行います。

    第12回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    痛みはもう全然ありません。
    体調の変化はありますか?
    ありません。
    本日一番取りくんでほしい治療は何ですか?
    肩こりを治してください。
    ~院長の一言~
    これで今回の治療を終了いたします。筋肉の深部までほどよく緩んだので、神経の圧迫が取り除かれました。痛みの症状はもう出ないと思います。3週間後に、一度診せてください。これからはメンテに切り替えましょう。

    私見

    bensyou
    昨年より体調を崩し気味であり、新陳代謝や血流の低下、また筋肉の弾力や柔軟性が低下し、身体の疲労の回復力が悪くなっている。
    これは、年齢的なものもあり、50の後半を過ぎると、ゆるやかに筋肉の求心性萎縮が高まる。これは一つの老化現象である。

    老化現象は求心性萎縮のエネルギーをもっている。
    放置しておくと、求心性萎縮のエネルギーは段々と強まってゆく。

    shizen散歩をするなど身体を適度に動かしたり、軽いリズム運動、ストレッチや呼吸法を行うと求心性萎縮のエネルギーを弱体化させることができる。
    音楽も良し、スポーツも良し、没頭できる楽しい趣味を作ることもその一つである。
    何事も適度に行い、度を過ぎないことが大切である。
    毎日、5キロ、10キロと歩く人もいるが、筋力は強化されるが、疲労が蓄積されると筋肉は硬化し、逆に身体にとって不健康となる。
    歩いた後は必ずふくらはぎや太股、腰や臀筋群の緊張を叩いたり、マッサージしたり、ストレッチを行なって必ず筋肉の疲労を取っておくことが大切である。
    労働すれば筋肉は疲労するのである。
    鍛えても筋肉は疲労するのである。
    50歳後半からの健康は、鍛えることと癒すことを並行して行い、一日の疲れはケアを行なってその日のうちに取り、明日へ繋げてゆくことが大切である。

    [五十肩]ズボンを上げ・下げする動作で上腕に激痛がはしる ブラウスを着る時、激しい痛みが起こる

    初診

    2018年3月14日  
    52歳 女性

    主訴

    ズボンを上げ・下げする動作で上腕に激痛がはしる
    ブラウスを着る時、激しい痛みが起こる

    診断名

    • 五十肩(肩関節周囲炎)

    随伴症状

    • 肩が重い

    現病歴

    kata_illust
    五十肩になり、1年以上が経過しています。いつか治るだろうと思って辛抱しておりましたが、ズボンを上げたり下げたりする動作で、上腕に激痛が走ります。ブラウスを着る時も、上腕が激しく痛み、かなり苦痛です。かなりストレスになっております。
    朝から夜まで家事と仕事をしているので、寝るのはいつも午前2時半くらいになります。
    このまま放っておいても、段々悪くなるだけで良くならないと思い、ネットで調べて当院の記事がもっともわかりやすく、たくさん書かれていたので来院いたしました。

    現象

    現代医学的な方法による病態の把握と、
    中医学基礎理論を用いる中医学弁証による全身状態の把握

    現代医学的な把握
    byoutai02

    • 三角筋の筋の萎縮(特に前側繊維)
    • 外側上腕筋間中隔の窪みが硬くなり、屈筋群と伸筋群の境がなくなっている
    • 棘上筋、棘下筋の筋緊張、萎縮 著明
    • 外転挙上130度で激しい疼痛が起こり、それ以上挙上できない。外転挙上して腕を下に戻す時、110度~80度のところで激しい疼痛が起こる(有痛弧を認める)

      有痛弧とは

      有痛弧は肩峰下を腱板が通過するときに生じる痛みであり、一般的に肩関節60~120度の間で痛みを強く感じる。これは肩甲骨が痛みを回避するために上腕骨よりやや遅れて動くためである。
      上腕を外転する課程で、上腕骨と肩峰の間に腱板の一部や肩峰下滑液包などが挟み込まれ、繰り返して刺激が加わると滑液包に浮腫や弾力低下が起こる。

    • 頸部筋群、肩背筋群の筋緊張 著明
    • 腰部筋群の筋緊張を認める

    中医学による病態の把握
    byoutai04

      ~舌診~

    • 舌体 老舌(ややしまっている)で少し動きが低下
    • 舌色、紅舌
    • 舌苔、膩苔で色は白いがやや煮詰まっている。痰濁内停(これは、水分の代謝が悪くなり、体内に水分が長く留まり、古くなって体内水分が粘り、汚れてやや熱せられていることを示す)。
    • 舌下静脈の怒張、著明(脈絡が網目状になっており怒張がある。このことは、体内の血流が慢性的に悪化していることを示す。)
    • tongue out

      ~脈診~

    • 毎分、60 濡脈
    • ~気血津液弁証~

    • 気滞証
      気の流れの停滞により、推動力が低下し、血液と体内水分の流れが悪くなり、それらの停滞を引き起こしている。
    • 痰湿証
      苔は厚くないがやや膩苔であり、舌はしまり、やや動きが悪く、苔が舌体内に入り込んでいる。
      それは濡れたタオルを絞ると水が出るのと同じで、古い水分が体内に停滞していることを示す。
    • 瘀血証
      身体内の血液の流れが悪化し、慢性化していると判断する。

    方解

    byoutai09

    慢性的な痰湿及び瘀血証です。夜寝るのが遅く、傷ついた筋繊維が修復されない状態です。
    成長ホルモンは20歳を過ぎれば修復ホルモンとして午後10時~午前2時までの間に分泌され、午前12時がピークになると言われています。
    1年以上経過しても悪化しているのは、体質と夜寝る時間が遅いことが関係しています。

    治療方針

    ~全身的な視点から診た鍼灸治療~
    byoutai03

    鍼治療により、全身の血流改善を行います。更に水分代謝を促進します。気の流れをスムースにして、五臓六腑の働きを高め、自然回復力を高めます。全身を巡る気・血・水の流れを良くすることで、局所の痛みである上腕部の改善を促進させます。緊張、萎縮した筋肉をひとつひとつ丁寧にほぐして行きます。全身の気・血・水の流れを改善するツボは以下の通りです。

    合谷・太衝:気血の流れを改善
    足三里・豊隆・三陰交:水分代謝を促進

    ストレスを緩和し、全身の気・血・水の流れを改善し、自然回復力を高めることが部分である痛み、すなわち五十肩という症状を治す決め手なのです。

    治療経過

    患者様のお声をそのまま記します

    第1回目の治療

    痛みの強さに変化はありますか?
    翌日、かなり痛い角度が減りました。日常動作が戻りました。
    体調の変化はありますか?
    肩の重い感じがやわらぎました。画期的な変化です。とても楽になりました。