update:2013年10月12日 最終更新日:2017年8月9日

わかりやすい中医学入門【腎】14

※効果や感じ方は人によって異なります

男性 38歳
初診:平成14年4月9日
主訴:頭痛、不眠

<現病歴>
1ヶ月ほど前からイライラしやすく頭痛と不眠で悩んでいます。めまいも伴います。頭痛は頭頂部から側頭部にかけてズキズキとした痛みです。
2時間ごとに目が覚め、熟睡できません。
目の奥が痛く、パソコンを使用していると画面がぼやけてピントがずれます。
一日に一度は必ずフラーッとします。激しい回転を伴うめまいで、一度倒れました。頭を打ちましたがすぐに立ち上がることは出来ました。
20日ほどの治療(計7回)にて、4時間の睡眠ができるようになり、体調が回復してきて喜んでおりました。その後、2週間は忙しく、毎日12時すぎまで働きました。ここ2、3日前から緊張すると胃がキリキリ痛み、しばらくすると前頭部がズ―ンと痛くなり、油汗が出てきて、じっとしていられなくなり、5月14日に再来院いたしました。
緊張すると、反射的におこってくるので現在対処のしようがありません。この際、身体をきちんと治したいと考えております。

<証候分析>
気滞が肝の経気を阻滞して、肝気が鬱結すると、イライラする、怒りっぽいなどの症状をもたらします。肝鬱気滞は、長期化すると熱化しやすく、肝火が上炎して心火をさそって不眠をもたらしました。

このように、過剰に体内に熱が生まれると、やがて体内の陰血を消耗させます。肝火により、肝陰が消耗し、相対的に肝陽が亢進して、肝陽上亢による、めまい、ふらつき感、頭痛がおこっています。自然現象で言うと、たき火をしている強い熱の上では対流がおこり、風が発生します。風はものをゆさぶるという性質を持っています。天人相応で、体内でも同じように強い熱の上では風が発生します。それが実火によるめまいなのです。

虚火によるめまいは、からげしが時折、ファーッと炎を上げるような火で、まれに感じるふらつき感がそれに当たります。肝気が胃に横逆して、肝気犯胃による胃痛を引き起こしています。緊張したりストレスがかかると痛むのです。

病位は肝と胃ですが、根本は肝です。病位情報としては、イライラする、目の症状は肝で、不眠は心と考えます。火の症状として頭痛、痛み、はげしい回転をともなうめまい、数脈。陰血の消耗としては、めまい、ふらつき感、脈細です。舌体老小は、かたくしまってやや小さい舌のことです。かたくしまっているのは実証を示し、小さい舌はかなり以前より熱か火の症状をもっており、そのためにわずかに陰血が消耗したと考えます。

治療は虚は少しありますがわずかですので、裏熱実証と考え、まず、火を清します。火を清すと、とりあえず、陰血の消耗を防げます。心と肝の火を清し、燃え上がらないようにたえず対応しながら肝陽をおさえ、状態に応じて陰を補うなど、肝の陰と陽のバランスを整えます。肝の疏泄と蔵血作用が回復すれば、心の機能も回復します。心は神志をつかさどり、肝は情志をつかさどり、心と肝は精神情志活動に大きくかかわり、精神的要因で起こる病変では心肝の二つの臓腑がしばしば相互に影響しあっています。

脈診:細数
舌診:紅絳舌、舌尖紅、老小
舌苔:薄白膩苔やや黄、舌下静脈怒張

この患者さんは、初診から約2ヶ月間、20回の治療を経て全ての症状が改善されたので、治療を中止いたしました。
この症例も、精神的過労が続くような状態が改善しなければ、経過が長引くことにより、精の消耗につながり、病位は腎にも派生したかもしれません。肝陰の消耗が、腎精の消耗につながるからです。腎精の消耗は、腎陰や腎陽の損耗につながるのです。

※効果や感じ方は人によって異なります

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