update:2012年10月26日 最終更新日:2012年10月26日

わかりやすい中医学入門【陰と陽】24

※効果や感じ方は人によって異なります

私の経験した症例の一つを例に挙げます。

この症例は多臓器疾患から、腎陰虚に派生した例です。
本来陽(よう)性体質である方が、長期に渡る過剰な精神的ストレスと久病老化のために、腎の陰液(いんえき)を消耗してしまいました。身体には主訴(しゅそ)以外に様々な不定(ふてい)愁訴(しゅうそ)が表れ、精(せい)神面も身体のこまやかな症状にとらわれ、異常なほどの不安に襲われ心の落ち着きを失い、精神面でのいちじるしい衰弱があらわれました。

この場合、根本は陰の不足ですので、陰(いん)を補うことが大切な事は言うまでもありません。できるだけ早く合理的に陰を補うことが必要です。陰虚である以上全体としてはほてるなどの虚熱症状であるので、本来熱を加えずに、陰(いん)を補うのですが、同時に腎の陽を少しだけ補いました。
陰中求陽で、陽を補うことで、腎精そのものを充足することができるのです。陰陽の根源は腎精だからです。その後やはり虚寒の症状も現れましたが、陰陽両虚損への進行は免れ、腎陰も腎陽も回復させることができました。

甘いぜんざいに少し塩を入れてやると、さらに甘さを増すように、少しの陽を補うことで、陰をより強力に補うことができ、全体として身体自身が自ら回復する力を最も発揮することができたのです。またこのようなケースでは寒熱の判断がきちんとできていることが大切です。病気の状態というのは一定ではありません。絶えず変化していくので病態の変化に素早く対処できることが必要です。そのために、症状や総合的な病態を表す証の変化を、舌診や脈診で常に観察しながら対処していくことを習慣として身につけることが大切です。

このように同じ熱証や寒証でも、実証か虚証かで治療方法は全く異なります。
これは、現代医学にはない観点ですが、中医学においては治療の鍵となる、とても重要なポイントなので、特に注意してください。

※効果や感じ方は人によって異なります

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