頭痛

筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
"はり・灸と健康は仲がいい"

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当院は頭痛について豊富な経験と確かな技術があります。関西圏以外の遠方からも来院される方がいらっしゃいます。

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頭痛に対する様々な症例を鍼灸の世界大会の場で発表致しました

2003年 天津中医薬大学主催
「世界学術交流会議中医学による慢性頭痛の分析」:中国 天津にて

2005年 天津中医学大学主催中国刺絡大会
「中医学による慢性頭痛の治療」(鍼灸による刺絡治療の有効性):中国 内モンゴルにて

中医学による頭痛治療を現在の天津中医薬大学の鍼灸学部長教授である郭義先生と一緒に執筆させて頂きました。出版社より企画出版され、全国の書店に並びました。

頭痛の種類-こんな痛みありませんか?


頭痛の主な原因によって、次の3種類に分けられます。

①外科的症候性頭痛

外科的治療の対象となる頭痛です。頭部外傷による頭痛や頭蓋骨内の病気で、脳腫瘍・クモ膜下出血・髄膜炎などがあります。

②内科的症候性頭痛

内科的治療の対象となる頭痛で、カゼなどの感染症による頭痛や二日酔い、一酸化炭素による代謝障害などがあります。

③機能性頭痛

機能性頭痛は私たちの日常で最も起こりうる頭痛で、器質的にはなんら病変がないにもかかわらず何年・何十年と慢性的な痛みが起こります。
機能性頭痛は血管性の頭痛で、動脈の急な拡張とその周囲に炎症が起こる<偏頭痛>、<群発性頭痛>と筋肉の凝りや心因性による<緊張型頭痛>に分けられます。
さらに両方の特徴を持つ<混合性頭痛>に分けられます。

それぞれの頭痛の痛みの特徴

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  • ①偏頭痛は、血管の拍動にともなってズキンズキンとする痛みを起こします。
  • ②群発性頭痛は、頭痛にともないどちらか一方の目が激しく痛みます。
  • ③緊張型頭痛は、頭にわっかがかぶさるとか、締め付けられるように痛みます。
  • ④混合性頭痛は、血管性の頭痛と筋収縮性の頭痛が入り混じったものです。

その他の病因としては、目、耳、鼻、歯の異常でも頭痛が発生します。

  • 目の異常としては緑内障、眼精疲労などです。
  • 耳の異常としては、中耳炎があります。
  • 鼻の異常としては、副鼻腔炎があります。
  • 歯の異常としては、むし歯、歯髄炎などです。

なぜ頭痛が起こるのか?(原因と分析)

慢性頭痛とは

定期的に反復して起こる頭痛で、脳の検査を受けても器質的にはなんら異常がなく、機能的な原因で発生する頭痛、すなわち慢性頭痛についてお話しします。

①偏頭痛の症状

偏頭痛の症状は、頭の片側もしくは両側がズキンズキン・ガンガン・ズキズキと脈うつように激しく痛むというものです。
その痛みは日常生活に支障をもたらすほどであり、また寝ると楽になります。
頻度としては、月に1~2回、多いときは週に2~3回頭痛が起こり、一度頭痛になると改善するまでに数時間、長いときには3日間ぐらいかかることもあります。
頭痛が起こっているときは音や光に敏感になり、周りが騒がしい所や急に眩しい所に出たりすると痛みがひどくなったりします。
随伴症状として吐き気がしたり痛みのピークに吐いてしまうこともあります。
また、少し身体を動かしただけで痛みが強くなり横になっていても体の向きをかえただけで痛みが増します。

②筋収縮型頭痛の症状

頭全体がはちまきで締め付けられているような痛みが特徴です。
頭にわっかをはめられてギューッとしめつけられるような痛みと表現する方も多いでしょう。
しかし、鈍い痛みなので日常生活が何もできなくなるほどに支障をきたすことはあまりありません。
ほとんど毎日のように頭痛が起こり、1日中頭が痛いこともあれば数時間で治まることもあります。
やたらに首や肩が凝り、背中の肩甲骨の間がこわばったりし痛みます。
眼精疲労をともない目の奥が痛んだり、目がしょぼしょぼして集中力も低下します。

③群発性頭痛の症状

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どちらか一方の目の奥が激しく痛む頭痛で、目の奥をえぐられるように感じたりハンマーで頭を殴られるように感じたりします。
眠っていても痛みで目が覚めることもあります。
年に1~2回激しい頭痛に襲われるケースや、2~3年に1回ぐらいの割合で頭痛が起きるケースもあります。
1回の頭痛は1~2時間で治まりますが、そのような痛みが1~2ヶ月の間ほとんど毎日起こります。長いものでは6ヶ月ぐらい続くケースもあります。
頭痛が起こっている期間は、どんな種類のアルコールでも飲めば必ず頭痛が起こります。
期間が終われば、アルコールで頭痛が起こることはありません。
目の奥が痛んでいるときに、その痛みのある側の目が真っ赤に充血したり涙がポロポロ溢れます。
痛んでいない方の目からは涙が出ません。
偏頭痛の場合と同じように、血管が拡張してその周囲に炎症が生じ三叉神経を刺激するために起きるものですが、目の奥の太い血管にも炎症が起こります。
そのため血管の周りにある交感神経や副交感神経も刺激されて、目が閉じるように細くなり、涙が出る・目が充血する・瞳孔が小さくなる・鼻水が出るなどの随伴症状が起こるのです。

④混合性頭痛の症状

①基礎疾患として筋収縮性頭痛を持っている人がさらに偏頭痛をともなったものです。
初めは鈍痛ですがひどくなると拍動性となり、筋収縮性頭痛でありながら血管性頭痛を併せもつものです。

②基礎疾患として偏頭痛を持っている人が、さらに筋収縮性頭痛をともなったものです。
まず、偏頭痛があって、その痛みのために筋肉の緊張が起こって、筋収縮性の頭痛が併さったものです。

近年、この混合性頭痛の方がとても増加しています
このタイプの頭痛治療にあたっては、血管性頭痛と筋収縮性頭痛の両方に対応することが大切なのです。
また臨床においては、主訴が頭痛であっても、様々な随伴症状をともなうことが多いのです。

主訴とは最も苦しい症状を言います。
随伴症状としては
「不眠や動悸」「夢をよく見る」「イライラ」「のぼせ」「めまい感」「足の冷え」「むくみ」「胃痛や嘔吐」「生理痛」「首や肩の凝り感」「目の疲れ」「不安感」「やる気が起こらない」「腰の冷え」「記憶力の低下」「性機能の不振」「身体が重い」「疲れやすい」などがあります。

近年、増悪要素が2つ、3つと重なっているケースも多いのですが、このような特徴的な要素が見られます。

頭痛の来院目安

慢性頭痛は約4ヶ月、10~30回の施術で根本的な改善を図ることが出来ます。
特に重症のものでは6ヶ月以上かかるものもあります。
5年10年15年と続く頭痛でも、罹患期間に関係ありません。

施術内容

施術内容を分かりやすくご理解頂く為に、患者様から頂いた『患者様のお声』と症状をそのまま掲載します。
続いてこの患者様に対して当院が行った『施術内容』をご紹介します。

※効果や感じ方は人によって異なります

患者様のお声
①東京 女性 34歳

頭痛

私は5年以上、慢性頭痛を煩っていました。
よく知られる言葉で言えば、偏頭痛、緊張型頭痛、頚椎捻挫、生理痛の全てでした。
それらが、一つ若しくは同時に発生して、ときには寝込んだり、嘔吐したりしていました。
整骨院、整形外科、内科、神経内科、脳神経外科、お灸、精神科・・・。あらゆる科を転々とし、その原因と治療法が見つからないまま、時間が流れていきました。

そんな時、たまたま本屋で先生の書籍に目がとまり、早速、家に帰って読みました。
これまで様々な書籍を読んでいましたが、教科書的な解説が多く、どれも的を得なかったのですが、先生の本を読んだときに、何か自分にあった治療というものがあるような気がしました。
そこで、意を決して先生のところを尋ねたのです。

初めて原田先生の整骨院を訪ねたとき、今思えば、一歩足を踏み入れた瞬間から、先生の診察は始まっていたのだと思います。
まず、「私」という人間を客観的にとらえ、そして先生は深いまなざしで「ありのままの私」を見て、私の話にじっと耳を傾けてくださいました。
こんな先生は初めてだったので、その事にまず驚かされました。

そして、何故、頭痛が起こるのか、そのメカニズムはすべて私自身の中にあり、そのことを先生はじっくりゆっくりと教えてくださいました。
私は自分でも気がつかなかった私の心を知り、最も大切にしたい「自分そのもの」に出会うことが出来ました。
先生の治療は、私が自分自身をもう一度見つめ直すことのできた貴重な時間であり、そこで得たものは私の一生の財産です。
先生と出会えたことに心から感謝しています。ありがとうございました。

患者様の頭痛の症状

大別して3種類あります。

  • ①毎日続く頭痛
  • ②たまに起こる激しい頭痛
  • ③強いイライラを伴うキリキリした痛み

まず、毎日続く頭痛について説明します。

①頭全体のうち、いつもどこかが圧迫されているような感じ。頭頂部の少し右や、片側いずれかの後頭部など様々。

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全体が締め付けられることもあります。
頭を指圧したり、あごを動かしたり、首を回したりする動きを無意識にしています。
顔(特におでこや眉間。ほお骨)を押していることもあります。頭が全体に重いと感じます。
首や肩はほとんどいつも凝っています。耳の下の窪みにコリコリと凝りがあります。

  • 緩和するとき…食事中。シャンプー後に温かいシャワーを頭にあてたとき、またその後。何かに没頭したり、楽しんでいるとき。
  • ひどくなるとき…同じ方向の横向きにずっと寝ていると、下になった首と頭が痛くなります。

また、夕方~夕食前くらいは、頭がギューンと詰まる感じで痛みが増します。映画を見た後、長時間乗り物に乗ったときも同じです。冷えた時も痛みます。髪を引っ張ったりすると少し楽になります。また、長時間のデスクワークは、後頭部と首、背中が痛みます。

→薬を飲むほどではない痛みですが、5年間ほぼ毎日です。スッキリしない状態です。日常生活はこなしています。

②痛みの強い頭痛…いくつかパターンがあります。

<その1>生理初日や生理中、生理前にこめかみがズキズキする頭痛

生理初日は身体も重く、腹痛や腰痛もあります。
生理前は徐々に頭がギューッと詰まる感じです。頭の中で血がドロドロしてくるイメージです。熱っぽくて、身体は朦朧としています。
→こめかみが痛み出すと何も手につきません。光や音がつらいです。鎮痛剤を飲まずに我慢していると、次第に吐き気がして、はくこともあります。早めに食事をとり、布団に入ります。

<その2>昼間、電車で眠ってしまったり、休日に昼寝、朝寝坊をしてしまったときにこめかみがズキズキ。

2時間くらいかけて徐々に痛くなります。起きたときは意識が朦朧としていて、目の前がチカチカします。徐々にこめかみが圧迫されて、ズキズキとした痛みになります。
→早い段階なら、お風呂に入って少し楽になりますが、痛みが強いときの入浴はもっと痛くなります。早めに寝たり、鎮痛剤に頼ります。翌日は、こめかみの痛みが残ります。

<その3>旅行から帰った翌日など、疲れがたまったとき。

長時間車に乗って帰省するため、帰省先や帰省後に頭痛が起こります。

<その4>

特に思い当たることがないのに、こめかみがズキズキしてくることがあります。①、③の頭痛が段々ひどくなって、激しい痛みになることがある気がします。

<その5>食事

唐辛子系の辛いもの、アルコール、コーヒーを摂取すると痛みます。特に長ネギ(生のもの)は臭いを嗅ぐだけでいけません。

→②の頭痛は、月に1~5回くらいあります。2,3日は引きずることになります。何も手に着きません。

③頭の片側がキリキリ。イライラする頭痛。

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文字通り、頭の中がキリキリして、ストレスを感じます。イライラして集中できません。表現しずらいのですが、痛みではなく、筋肉がおかしくなっているような感じです。軽度のものは週に1,2回、激しいものは月に2,3回あります。一度起こると2~3日は続き、ふいに治まります。
→痛みではないので、鎮痛剤を飲んだり、横になったりはしません。むしろ、動かしたくなるので、ストレッチします。シャワーを頭にかけて、早めに寝ます。確信はありませんが、雨の日が多い?かもしれません。

頭痛以外の症状

もともと喉が弱く、扁桃腺をとっていることもあり、胸が痛んだり、喉や下あごに違和感を感じることがあります。歯が弱く、虫歯が多いです。胃腸は弱く、冷たい食べ物は苦手です。1年くらい前から左の腰痛があります。

以上のような症状です。長くなってしまってすみません。
原田先生の本を読んで、私は混合型かもしれないと思いました。
そして、「湿」が身体にはびこっている気がしました。
舌は、漢方の先生には、ボテッとしていて、歯形があると言われました。白っぽいです。ポツポツやひび割れ、白い苔が少しあります。

これまでの5年間、様々な治療に一喜一憂してきたものですから、治したいという強い願望と反面で何を信じていいのかと戸惑う気持ちがあります。
病気を抱えた方の弱みにつけ込んだ数々の悪徳商法が後を絶たない悲しい時代です。
しかし、いただいたメールを読んで、こんなに症状に関して質問していただいたことがなかったので、とても嬉しく感じました。
本当に患者さんを診てくれる先生はいると信じたいです。
一度、そちらへお伺いすることを考えています。

それから、もしメールを読んで、治療が困難だと判断されるようであれば、ハッキリそう言って頂けますか。
お願いします。

症状に対する当院の原因の分析

いろいろ書かれていますが、この文面から判断して、ストレスによる偏頭痛と考えます。
その後来院され、施術が始まりました。若く綺麗で、頭がよく、能力があり、バンビーのように草原を駆け回っているのが最も似合っているという印象の方でした。

お話を聞く内に、心理的なものが、大きく関与している頭痛だと判断しました。

偏頭痛に対する施術を施しながら、肩こりやストレスに対する施術を行い体調を整え、心が落ち着くように努めました。
数回の施術のうちに、ご本人がもつストレスによるものだと気付かれたときから、症状は徐々に改善に向かいました。

完全な回復に至るまで6ヶ月、患者様は心の中の奥深くを見つめ、自己認識し、生きる目標や目的を明確にされ、作家としての道を歩み始めました。

原因に対する論理的な治療法

患者様は以下のように仰いました。

「〇〇さえなければ、私は幸せになる」というこの私のとらわれ。歪んだとらわれこそ無くなれば、私は幸せになるのだと思います。
「たとえ〇〇でも私は自分で自分を幸せに出来る!!自分で自分を愛することができる!!」という気持ちをもつことが大事です。
もし、神様がいるのなら、きっとこのことを私に分かって欲しかったのだと思います
「たとえ〇〇でも、自分で自分を幸せにするのだ」ということに気づいてもらうために、この頭痛を与えたのだと思うのです。
そして、自分を幸せにするためには、自分の心と向き合い、心の声を聞き、心を大切にすることが、何よりも重要だということ。
それに、気づくことができました。
それができたときに、この頭痛は自然に消えていくと思います。

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患者様のこの言葉を聞いたとき、改善のは時間の問題で、その時を楽しみに待っていました。

自分で改善方法に気付かれ、積極的に、私達が蓋をしてしまう心の暗闇の部分に勇気を持って究極まで掘り詰め、自分が最も喜ぶ生き方を見出されました。
患者様が気付かれた自分自身の心とストレスの対処法は一冊の本になるくらいの量になりました。
その努力には毎回こちらが教えられ、学ばさせて頂きました。
私自身もそこまで自分を掘り詰めたことが無かったからです。

一つの病気をきっかけにそれを良い試練とし、自分自身を発見されました。
私とのやりとりで書かれた内容は、いつかどなたにも見て頂きたいものです。

その後、彼女は作家としての頭角をあらわしました。
そして、彼女の入賞作品を見せて頂きました。
内容が本当に素晴らしく、物語でこんなにも人の心が動くのかと感動しました。

天職として、これからも良い本をどんどん書き続けて下さい。この患者様との出会いは、私の治療人生の中で生涯忘れられないものとなりました。

※効果や感じ方は人によって異なります

 

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