update:2019年5月16日 最終更新日:2019年5月16日

坐骨神経痛-

坐骨神経痛とは

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実は坐骨神経痛は、病名ではありません。

坐骨神経の走行に沿って、痛みや痺れが出る症状のことを言い、「坐骨神経が通っているところに痛みを表す症状」を総称した言葉です。

そもそも坐骨神経とは?

坐骨神経は、腰から骨盤、お尻を通って足先まで伸びている末梢神経で、ペン軸ほどの太さがあり、人体で最も太い神経です。
末梢までの長さが、1メートル以上あります。

坐骨神経の役割は、太股と足の筋肉を支配している末梢神経で、脳からの運動指令を伝え、歩く・身体のバランスをとる等といった働きをします。

坐骨神経痛の症状は?

症状は、坐骨神経が腰部から出て、骨盤をくぐり抜け、お尻の筋肉から顔を出している間のどこかに、圧迫や締め付けなどの障害が起きたために発症し、お尻から太もも、下腿部、足の甲や足底、足先の指などに痛みや痺れを引き起こし、歩行障害を伴うことが多く見られます。

坐骨神経痛は、筋力・骨の強度が衰えてくる中高年の世代に最も多く発症しますが、若い世代の発症も少なくありません。

坐骨神経痛の原因と症状

坐骨神経痛の原因として、
①腰痛疾患から起こる神経痛

②梨状筋の筋緊張萎縮による坐骨神経の圧迫により起こる神経痛
の2つに分類できます。

①腰痛疾患から起こる坐骨神経痛

椎間板ヘルニア、分離すべり症(腰椎)、脊柱間狭窄症といった脊椎に関連した腰の病気により神経を圧迫し、坐骨神経痛が発症すると言われています。

詳しくは各傷病名ごとに説明をしていきます。

椎間板ヘルニア

ヘルニア

椎間板ヘルニアは、椎間板が神経を圧迫したもので、坐骨神経に沿って激しい痛みが起こるのが特徴です。

痛みや痺れが発生する場所は、臀部から太ももにかけて、または臀部、太もも、下腿部にかけて、また足先まで痛みや痺れが現れます。

仰向けに寝て足を30度以上上げると、神経の走行に沿って痛みが増大する場合、この疾患が一番に疑われます

分離すべり症(腰椎)

妊娠や柔道などの激しいスポーツ、重い荷物を持つなどの仕事、腹筋や腰背筋群や腹力・脚力の低下などが関与して、引き起こされることが多いです。

分離すべり症の場合、腰椎の前弯を増強することによって痛みが増大するのですが、重症化すると腰部から臀部の痛みだけでは済まなくなり、坐骨神経の走行に沿って痛みが出ます

腰部や臀部が硬化しているので、触診でもよく分かります。腰背筋が常に緊張しているからです。

脊柱間狭窄症

脊柱間狭窄症の特徴は、間欠性跛行です

間欠性跛行の症状は、歩いていると臀部から大腿、下肢への痛みが増強し、途中でしゃがんで休むとまた歩けるという状態です。

重症化するほど、続けて歩く距離が短くなり、2,3キロ歩けていたのが、1キロ以内、500メートル、100メートル、数十メートルとなってきます。

徐々に進行する病気であり、近年この疾患が大変に多くなっています

日常生活の動作や姿勢、食生活、呼吸(呼吸力)、筋肉や筋力の状態、全身の血行や代謝の状態、精神や肉体疲労が及ぼす血行障害や筋力低下などすべてが関与しています。

変形性脊椎症

変形性脊椎症は、加齢とともに腰椎は退行性萎縮を引き起こすのですが、年齢以上に変形しているケースでは神経痛を引き起こすことがよくあります。

腰椎疾患に含まれないことが多く軽視されがちなので、注意が必要です。

腰椎圧迫骨折

腰椎圧迫骨折による痛みは、激しい神経痛を伴いますが、多くは腰の周囲に限局したものです。ただし重症になると、神経痛の範囲は増大します。

②梨状筋の筋緊張萎縮による坐骨神経の圧迫により起こる神経痛

梨状筋は股関節の深外旋筋の一つで、この筋肉の硬化によって起こる神経痛を梨状筋症候群と呼びます

梨状筋は、仙骨から股関節に付着し、股関節を外転・外旋する(足を横にあげ外に回旋させる)筋肉です。

この筋肉は最も強大な力を持ち、この筋肉の硬化により筋肉の中や下を通っている神経を圧迫し、腰痛疾患はなくても単独で神経痛をもたらすことが多くあります。

また、股関節の深外旋筋には他に、内閉鎖筋・上双子筋・下双子筋・大腿方形筋があり、これらも関与し、さらに、大臀筋・中臀筋・小臀筋(臀筋群)も関与することがあります。

※腰痛の原因の多くは、レントゲン検査などで異常が見られない筋筋膜性腰痛症および加齢などに伴う変形性脊椎症であり、腰痛疾患(ヘルニア・分離すべり症・脊柱間狭窄症・腰痛圧迫骨折)は含まれないことが多くあります。

以上のように、坐骨神経痛の原因は様々で、それぞれの原因に対応した治療を施していく必要が求められます。

はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一

筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一

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