呑気症

筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
"はり・灸と健康は仲がいい"

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呑気症とは?

呑気症とは、普通の呼吸と違い、大量の空気を食道を通って胃や腸に呑み込んでしまうことによって起こります。普通の呼吸とは、気管を通って肺に空気を送り肺胞で酸素を取り込んで、二酸化炭素を排出するガス交換の事を言いますが、呑気症の場合は、気管ではなく食道に空気を呑み込んでしまっているのです

呑気症の主な症状は、
・お腹が張る
・お腹がゴロゴロなる
・胸やけやげっぷが出る
・人前でおならが出てしまう
・お腹の膨張感がとれない
などがあります。

呑気症は20代から50代の女性に多くみられ、全国で500万人近くいるといわれ、これは成人の八分の一に相当します。

呑気症の原因

私たちは飲食をして、気づかないうちに少量の空気を飲み込んでいます。少量程度の空気なら問題ありませんが、呑気症の場合は、飲食時だけでなく、日常生活の中で無意識に空気をずっと呑み込んでしまっているのです。

胃に入った空気の一部は、げっぷとして外にでますが、残ったものは下降して、腸のガス・おならとして外に出ます。口から呑み込んだ空気が、通常の量ならば心配ないのですが、胃に溜まる空気の量が通常の3倍ぐらいになってしまうと、症状が際立って、悩みの種となります

またゲップによって、胃液や食べたものが逆流すると、胸やけが生じ、逆流性食道炎になる可能性もあります。さらに人前ではゲップはしずらいですので、抑えようとすると、それがさらにストレスのもととなり空気を呑み込むという悪循環が生じて、不安症やうつ状態に陥ることもあります。

 

ストレスが原因とされている理由

私たちは、仕事や人間関係などで緊張したり、不安になる時、ゴクリと唾液を呑み込んだりしますが、その時空気も呑み込んだりしています。そうしたストレス状態が慢性化すると、知らないうちに空気を呑み込む量が多くなって、胃や腸に溜まっていきます

これが、ストレスが原因とされる理由です。

歯の噛みしめが原因となる事も

また歯を噛みしめるということは、食事の時に普通に行っていますが、短時間でほとんど問題になりません。しかし、緊張やストレスが多いと、無意識にそして慢性的に歯を噛みしめると言う動作が続きます。

またスポーツをしたり、重い荷物を運んだり、仕事を頑張ろうとしたときにも歯を噛みしめます

あるいはもっと軽い作業で、パソコンや手仕事などのデスクワークで、姿勢がうつむくと歯を噛みしめ、舌を上あごに押し付けています。この時唾液と一緒に空気を呑み込んでしまっているのです。

呑気症の治療法

呑気症には鍼治療がとても有効です

人間の身体は、ストレスがかかり緊張すると胃や腸の働きが低下してしまいます。そのため、ストレスが身体に害を与えないように、肝の経絡が柔軟に対応しています。経絡とは、五臓六腑に流れる幹線の事をいいます。

経絡は、五臓六腑の機能と物質の過不足の状態をツボに伝えています。鍼治療師はツボの反応を診ることで、正確に情報を読み取ることができます。

症状を改善する対処治療

治療としては、まず対処法として、胃や腸のツボに鍼治療を行うことで胃や腸の働きを高め、症状の改善に努めます。

呑気症の根本原因を鍼治療で改善する

そして同時に根本治療を行っていきます。

呑気症は、主にストレスが原因で、ストレスの矢面に立って働いている「肝」の気が鬱滞して引き起ります。肝気が鬱滞すると、胃や腸の働きが低下します。上腹部が張ったり、腸にガスが溜まりおならが出ます。止めようとすると、逆にガスが多く溜まりストレスとなって、肝気がさらに鬱滞するので、症状が悪化し慢性化するのです。また、胃の気が和降(わこう)せず、逆上して気逆が起こり、胸やけやげっぷ、逆流性食道炎などの症状として現れます。

これらの症状は、鍼治療で肝気をめぐらすことで、すべてが解消します

肝気が巡ると、胃の逆上が収まり、胃は正常に和降し、腸は正常な働きに戻ります

また、肝気が巡ることで、緊張や不安が解消され、リラックスした症状にもどり、不安やうつ症状も解消します。これは、副交感神経の働きが高まり、交感神経を抑制し、自律神経のバランスを正常化していくからです。

このようにして、鍼治療で呑気症の根本的な改善につなげていきます。

筆者
はらだ鍼灸整骨院 院長 原田浩一
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