カテゴリー別アーカイブ: 頭痛教室

update:2012年5月14日 最終更新日:2012年5月14日

中医学による頭痛治療⑭

※効果や感じ方は人によって異なります

頭と五蔵(ごぞう)の関係

(1)心(しん)と脳の関係

心(しん)は神(しん)を蔵(ぞう)します。
我々が普段の生活をしていくうえで、いろいろな思考回路がはたらいているわけですが、その最も上位にある精神や意識、思惟活動(しいかつどう)を神(しん)といいます。

精神とは、理性的な心(こころ)のはたらきをいい、意識とは、物事や事象を認識して思考する心(こころ)のはたらきをいいます。

思惟(しい)とは、心(こころ)を集中させ、深く考えたり思いをめぐらせることをいい、神(しん)とは、このような精神活動そのものを指しています。

神(しん)は、五臓(ごぞう)の中の心(しん)に収まっていて、精神活動を主(つかさど)ります。
そのことを、「心(しん)は神(しん)を蔵し、神(しん)志(し)を主(つかさど)る」といいます。
神志(しんし)を主(つかさど)るというのは、意識的活動や、精神活動そのものを主宰(しゅさい)することです。「主宰(しゅさい)する」とは、上に立ちコントロールすることです。

神(しん)は精神意識活動を意味し、実は脳の効用を指しているのです。神(しん)の下には魂(こん)・魄(はく)・意(い)・志(し)があり、それぞれ五臓(ごぞう)に配当されています。これらは、臓腑(ぞうふ)の機能が精神意識に影響を及ぼし、また精神意識が臓腑(ぞうふ)の機能に影響しあい、精神と身体が互いに密接な関係を持っていることを示しています。

精神は肉体がなければ存在できません。しかし、肉体は精神のコントロールがなければ維持できません。

このような概念を人体に導入して、人体の機能を支配、統制するものとして神(しん)気(き)を考え出し、五臓(ごぞう)に配当したのです。

中医学では脳の機能は心(しん)の機能の中にふくまれています。脳の病気はいつも心(しん)の角度から治療します。

☆広い意味での神(しん)とは、顔色や皮膚の艶(つや)、目の輝きや声の状態、身体の動きや心理状態などの生命活動が、外側に現れた現象を指していいます。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年5月12日 最終更新日:2012年5月12日

中医学による頭痛治療⑬

※効果や感じ方は人によって異なります

中医学(ちゅういがく)では頭(あたま)と脳(のう)をこのようにとらえています

中医学(ちゅういがく)の頭(あたま)・脳(のう)についての認識

“脳”は中医学では「脳、髄(ずい)海(かい)、脳髄(のうずい)」と呼ばれています。脳は人体の最も高い位置にあり、「清陽(せいよう)の府(ふ)」とも呼ばれています。清陽(せいよう)の府(ふ)とは、気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)・精(せい)などの後天(こうてん)の精(せい)がたくさん集まっているところという意味です。

脳の生理

(1)生命活動を主(つかさど)る・・・『(「)本草(ほんぞう)綱目(こうもく)』(」)では「脳は元神(げんしん)の府(ふ)」といわれ、『内経(だいけい)』では頭は「精明(せいめい)の府(ふ)」といわれています。脳髄(のうずい)が充足していれば、耳や目の機能がよくはたらき、体力が保持され精神意識、情緒活動が正常に営まれます。

(2)精神意識活動を主(つかさど)る・・・脳髄(のうずい)が充足していれば、物事や事象をよく認識でき、理性がはたらき、心を集中させて、深く考えたり思いをめぐらせることができます。

(3)感覚運動を主(つかさど)る・・・肢体(したい)が軽やかで力があり、反応が鋭敏で思い通りに身体を動かすことができます。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年5月6日 最終更新日:2012年5月6日

中医学による頭痛治療⑫ (混合性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

混合性頭痛(こんごうせいずつう)

症状

血管性頭痛と筋収縮性頭痛が入り混じった症状です。

ストレスが加わることにより、筋肉への血流が悪くなり、筋肉の緊張や凝りを生じて、血管が収縮し脳への血流が悪くなって起こる頭痛と、頭の血管が拡張し、血管の周囲に炎症を生じる血管性頭痛(けっかんせいずつう)の両方の要素を持っています。

もし薬を服用するとすれば、筋収縮性頭痛には、普通、血管を拡張するように働く薬を、また、血管性頭痛に対しては、血管の拡張を抑えるように働く薬が投与されます。つまり、同じ人に相反する二つの薬が必要になるということになります。

いくら薬を飲んでも治らないという頭痛にこのタイプが多いのです。

混合性頭痛のように相反する原因が重なっている疾患に対しても、中医学による鍼灸治療では十分に対応することができます。病院で検査をしてもあまりわからない機能的な範囲の疾病の段階でも中医学弁証によって詳しく分析でき、証という形に表して、個の総合的な病態が把握できるからです。

そして、証によって治療方針や治療方法が導き出され、五臓六腑のどの経絡のどのツボに対してどのような効力をどれくらい投与したらよいかということがわかるのです。

そのため、血管の拡張を抑える、ということと筋肉の緊張を和らげて血行をよくする、という治療を同時に行うことができます。

ツボの配穴や鍼の手技操作によって目的に応じて任意のままに治療を施すことができるのです。

これまで述べてきたような慢性的な頭痛を抱えて、五年、十年、二十年と悩んでいる方が、中医学弁証による針灸治療により驚くほどの改善をされております。

通常、5~20回の治療、3~4ヶ月の間で慢性症状は改善されることが多く、さらに以後、追跡調査をしても、症状の再発が見られない人が多いのです。

☆自分でできる対処法

日頃より、精神的な面では、ストレスの発散、身体的な面では筋肉の緊張を和らげるように努めます。筋収縮性頭痛と、血管性頭痛の対処法の両方を合わせて行えばよいのです。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年5月6日 最終更新日:2012年5月6日

中医学による頭痛治療⑪ (群発性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

~自分でできる対処法~

①アルコール飲料を中止します。
②下半身を温め、上半身にかたよった熱を下します。
③ 精神的リラックスをはかることが一番大切です。

たとえば、家事、子育て、仕事と全てについてがんばっている人がいます。
しかし、さまざまなことを同時に、完璧にこなそうとすると無理が生じます。無理をしすぎて、疲れたり、病気になってしまうと、かえって大変です。人間は完璧ではありません。頭のなかを整理して、どこかで調整して、無理を除きましょう。

群発性(ぐんぱつせい)頭痛(ずつう)は、偏頭痛とは違って、安静にしていてもよくなりません。むしろ動き回っていたほうが、痛みがまぎれるといわれます。
病気というものは身体の弱い所に発生するものです。

特に精神的なものは目に見えず、形に表れないので、いくら無理をしても大丈夫だと思いがちなのです。しかしその無理は身体に何らかの症状として現れるものです。症状そのものは、身体のバランスを回復しようというはたらきなのです。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年5月6日 最終更新日:2012年5月6日

中医学による頭痛治療⑩ (群発性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

群発性頭痛(ぐんぱつせいずつう)
症状
ある一定期間、いつも同じ時間に決まって起こる頭痛です。群発地震のように一定時間継続して激しい痛みが襲います。
どちらか一方の眼の奥が激しく痛むのが特徴で、眼がえぐられるような強い痛みがあります。頭痛は、毎日決まった時間に1~2時間起こり、自然に治りますが、このような頭痛が1、2ヶ月の間、ほとんど毎日生じ、長いものでは半年以上続くケースもあります。
群発性頭痛の名前は、マグマや、地殻のエネルギーが徐々に高まって、ピークに達したとき平衡状態が崩れ、そのエネルギーを放出しようとして、一定期間激しい活発な地震活動が継続する群発性地震からきています。

群発性頭痛は目の奥の強い痛みが特徴です。
古典では「通(つう)じざれば則(すなわ)ち痛む」といわれています。
この角度から考えれば、(お)血(けつ)も痰湿(たんしつ)も気滞(きたい)も関係するでしょう。
また、肝(かん)は目に開竅(かいきょう)します。肝の機能と目は密接に関係しています。
ということは、原因は肝の生理をはじめとしてその他の臓腑の生理も関係しているということが考えられます。
血行障害が続くと、筋肉は枯れた植物の茎のように潤いが無くなり、一部がバリバリした感じになります。
血液が通行できないから激しく痛むのです。
アルコールを飲めば、全身の血液循環がよくなりますが、ある部分の血液循環だけが特に阻害されたままであれば、その部分はいっそう激しく痛んでしまいます。
枯れかかった植物を再び活き活きとさせるには、水や肥やしなどの栄養分が必要です。同様に筋肉にも栄養分が必要です。血液循環がよくなると、栄養をえて筋肉という組織は潤いを取り戻すでしょう。
はげしく痛むのは、血や熱が原因と考えられます。
なぜ血や熱が発生するのか、どの臓腑の問題なのか、弁証(べんしょう)によって、個々の根本的な原因に対して総合的に対応することが大切なのです。

<次へ続く>

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年5月5日 最終更新日:2012年5月5日

中医学による頭痛治療⑨ (血管性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

血管性頭痛(けっかんせいずつう)とは?

筋収縮性頭痛(きんしゅうしゅくせいずつう)が締め付けられるような鈍痛であるのに対して、血管性頭痛はとても耐えがたいような激しい痛みが特徴で、日常生活に支障が出るほどです。
頭痛の発生原因は頭の血管が拡張して、その周囲に炎症がおこり、痛みを引き起こすものです。血管性頭痛には、偏頭痛(へんずつう)、群発性頭痛(ぐんぱつせいずつう)、混合性頭痛(こんごうせいずつう)があります。

[症状]
日常生活において慢性的な頭痛で、悩んでいる方が非常に多いのですが、そのなかでも代表的な頭痛が偏頭痛(へんずつう)です。
この偏頭痛で悩んでいる人は日本国内で600から800万人にものぼるといわれています。偏頭痛は20から40代の女性に多く、特に30代の女性のうち約2割は偏頭痛の経験をしているというデータがあります。
ちょっとした痛みから始まり、頭の片側、もしくは両側が脈打つのに合わせて、ズキンズキンと激しく痛みます。痛みは強く、仕事や日常の生活にも支障が生じます。
じっとして、寝てしまうと楽になるのですが、我慢して動き回っていると、吐き気をもよおし、嘔吐(おうと)して薬も飲めない状態になることもあります。一週間に1日ないし2日、または週末、何かのストレスをきっかけに発症します。数時間から1日中起こることもありますが、筋収縮型頭痛のように、ほぼ毎日起こるのではなく、ある期間置いて、短期間続くのが特徴の頭痛であるといえます。

★自分でできる対処法
対処法としては、静かな薄暗い部屋で横になり安静にします。できればそのまま寝てしまう方が良いでしょう。さらに、血管を収縮させるために頭を冷やしたり、コーヒー・紅茶を飲むのも良いでしょう。軽いマッサージ・指圧は良いですが、強いものは避けてください。
痛みが起こるな、と思ったらすぐ薬を飲んだり、無理をして動かないで横になったりする、などが基本的な対処法ですが、無理をしていると繰り返し痛みが反復してしまい、やたらに薬の量が増えてしまいます。ですから、事前に頭痛を引き起こさないようにすることが大切なのです。
そのために、ストレスの発散や気持ちを落ち着かせることができるリラックス呼吸法を日頃から行うことをお勧めします。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年5月2日 最終更新日:2016年6月21日

中医学による頭痛治療⑧  (筋収縮性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

さて、ストレスがかかると気(き)の流れが悪くなることは前述いたしました。気(き)の流れが悪くなると気持ちがめいります。イライラしたり、落ち込んだり、不安になったり、気分が高揚して怒りっぽくなったりします。

このように気(き)の流れの停滞は気分という形で表れるのです。気がめいったときは大息、つまり深いため息をつきます。これは鬱滞(うったい)した気(き)の流れを流そうとする自然のはたらきです。
大息によって鬱滞(うったい)した気(き)が流れるのです。しかしもっと良い方法は笑いです。笑いは息を吐き出す呼吸です。

笑いによって吐き出される息は、鬱滞(うったい)した気(き)の流れを流すというよりは鬱滞(うったい)した気(き)の総入れ替えとなるからです。ストレスの多い私たち現代人には笑いが最も必要であるといえるでしょう。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年4月30日 最終更新日:2012年4月30日

中医学による頭痛治療⑦  (筋収縮性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

~自分でできる対処法~
緊張した頭のまわりの筋肉や、頚、肩のまわりの筋肉はストレッチや軽い柔軟体操をするなど、できるだけ身体を動かしてほぐすとよいでしょう。ヨガや太極拳などは、精神的なリラックスもはかれるのでさらにお勧めです。
頭痛の根本的な原因の解決には、ストレスの発散と精神的なリラックスをはかることがいちばん大切なので、積極的にくつろぐ時間を作りましょう。
それもできないときは、リラックス呼吸法をお勧めします。リラックス呼吸法は息を長く吐き出すだけなので、いつでもどこでも誰でも行うことができます。鬱滞(うったい)した気(き)の流れを一掃でき、驚くほど気分と身体が変わるのです。

イメージによるリラックスの仕方や、呼吸法については、当ホームページのブログ「リラックス呼吸法による改善」で述べています。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年4月27日 最終更新日:2016年6月21日

中医学による頭痛治療⑥  (筋収縮性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

経絡(けいらく)のなかを流れている気(き)を<経(けい)気(き)>といいます。そしてその気(き)が血液を推動しています。
さらに、ある機能にとって必要な物質を運んだり、ある物質とそれにとって必要な代謝を行う機能が行き交っているのです。
鍼灸の治療とはツボを通して五臓六腑に通じる<十二(じゅうに)経脈(けいみゃく)>の経(けい)気(き)を調整して、五臓六腑の生理機能の失調を改善することです。

以上のことから、中医学がただのツボ療法ではなく、体系的な理論に基づいた医学であることがお分かりいただけると思います。

※効果や感じ方は人によって異なります

update:2012年4月24日 最終更新日:2016年6月21日

中医学による頭痛治療⑤  (筋収縮性頭痛について)

※効果や感じ方は人によって異なります

中医学の実際の治療は主に外(がい)治(ち)である鍼灸治療と、内治(ないち)である湯(とう)液(えき)治療(ちりょう)によって行われます。

湯液治療は、主に中薬(ちゅうやく)によって行われます。
中薬(ちゅうやく)とは中国伝統医学で使われている薬で、大部分は天然の生薬です。植物の根、葉、果実など植物性の薬物が大多数であることから「本草(ほんそう)」とも呼ばれています。「本(ほん)」は植物の根のことで、「草(そう)」は植物の茎や葉のことです。中薬には三千年以上の歴史があり、現存する最も古い薬物専門書は「神(しん)農本(のうほん)草(そう)経(きょう)」と呼ばれるものです。

これは漢代以前の薬学の知識と経験を集大成したもので、記載されている薬物は大多数が有効なものであり、今日においてもその多くが用いられています。
中薬(ちゅうやく)には特定の<経絡(けいらく)>に効果を及ぼす作用があります。
これは薬物の生体のある特定の部分に対する選択性によるものです。

この薬物のもつ作用を帰経といいます。中医学の治療は鍼灸と中薬(ちゅうやく)を用い、経絡(けいらく)という循環ルートを通して、五臓六腑の生理機能を調節するのです。
ツボを駅とすれば、経絡(けいらく)はツボと五臓六腑をつなぐ鉄道の線路のようなものです。
経絡(けいらく)によって身体の上と下を連絡して、また体内と体外を連絡して、人体という一つの組織を作り上げています。すなわち、経絡(けいらく)は人体における通信と連絡のシステムなのです。
列車が天候や災害および事故やストライキ、電気や信号系統の乱れや人為的要因で、止まったり遅れたり早まったり暴走したりしたらその沿線に住む人々の生活に影響を与えるでしょう。
同じように人体の<経脈(けいみゃく)>に異常が生じると、人体の組織や器官、筋肉や関節、また精神にも大きく影響するのです。

※効果や感じ方は人によって異なります