update:2012年3月25日 最終更新日:2012年3月25日

正しい風邪の治し方⑫

※効果や感じ方は人によって異なります

入浴についてお話致します。

表寒証の場合は、入浴は発汗を促し、体表を温めリラックスできるので可能です。
腰、足より入りよく温めて、最後に肩までぬくもって出るとよいでしょう。
表熱証の場合は、入浴は熱を誘発して体力を奪われやすいので、シャワーかごく短時間の入浴にとどめます。
表虚証の場合、長風呂は禁物です。汗が漏れ出て、体力が消耗します。カゼが治りかけたとき、入浴したためにまたカゼを引いてしまったというのは表(ひょう)衛(え)がまだ弱い状態だからです。
入浴は控えて、体表をあたたかくして、ゆっくりしているほうがよいのです。

さてこれまでカゼの引きはじめの対処法について見てきました。
大切なことは、タイプによって対処法が違うということなのです。
カゼのひきはじめの代表薬としては麻(ま)黄湯(おうとう)、桂(けい)枝(し)湯(とう)、銀翹散(ぎんぎょうさん)があります。麻黄湯は表寒証に、桂枝湯は表虚証に、銀翹散は表熱証に用います。しかし、日本では表寒証には麻黄湯の代わりに葛根湯がよく用いられています。

カゼのひきはじめに葛(かっ)根(こん)湯(とう)とよく言われますが、これは風寒の邪によって冷やされた身体を温めて発汗させ、病邪を追い払う薬です。
主薬の葛根は辛(しん)涼(りょう)解表(げひょう)薬(やく)なので、表熱証の初期にも用いることができます。
ですからとても便利なのです。しかし、葛根湯はどんなタイプのカゼにでも区別なく用いられていますが、表虚証には用いてはなりません。

なぜなら、表虚証は少し動くと汗が漏れでて風にあたるのが特に嫌な感じのタイプのカゼのひき始めです。
葛根湯では汗が出すぎてかえって体力を消耗するからです。
また、のどの痛みや熱っぽい感じが中心の明らかな表熱証には適切ではありません。
体表に侵入した邪が風熱の場合は、発汗させるのは同じですが、熱を取り去る清熱の効果をもつ薬が必要なのです。のどの痛みや腫脹、熱っぽいのは明らかに熱邪によるものなのです。
すなわち清熱して発汗させなければならないのです。

ですから、表虚証には桂(けい)枝(し)湯(とう)、表熱証には銀翹散(ぎんぎょうさん)を用います。
しかし以上はあくまで、代表処方であって、実際の治療においては弁証して証にもとづき、治療方法を決定します。さらに症状により一人一人、生薬の分量や配合の加味加減を調節します。
体表の病邪を追い出す手段は発汗ですが、それぞれの証候によって、温めて発汗させるか、清熱して発汗させるかという発汗のさせ方も発汗させる量も異なります。
カゼ、イコール葛根湯ではないことを認識してください。

さてカゼのひきはじめの症状の一例を挙げると、夕方に項部がゾクゾクして後背部が重く少し頭痛を感じたとします。
夜には喉が痛くなって、朝起きると鼻がつまって喉が脹れています。昼には咳が出て、無理をしていると夜から発熱して節々が痛くなり、激しく咳こんだり、痰が出たりします。
これをみてもわかるように、症状の変化が時間的にも物理的にも早いので、病気が進行して病態が複雑にならないうちに適切な対応をすることが大切です。

病邪が体内に入り肺を侵襲すると、咳や鼻水、鼻づまり、高熱などを引き起こし回復が長引きます。
さらに、日常の体質がからんでくると、なかなか治りにくいという人も多いのです。
痰湿(たんしつ)や(お)血(けつ)、気滞(きたい)などです。
痰湿が絡んでくると、やっかいです。
日頃から暴飲暴食をする、ストレスが多い、などによって、痰が多い人、また体質的に脾の運化機能が弱くて、消化や吸収が悪く、痰の生成が多い人は、痰がなかなかきれないので、回復が遅くなります。
また表寒証であっても裏熱証に、表熱証であっても裏寒証に、一方、表証と裏証をあわせもつなど、邪正闘争の結果、証はその人の体質を

反映して寒性の邪を受けても、熱性の証候に、逆に熱性の邪を受けても寒性の証候になるなど、証候は刻々と変化します。
そのためには、正気の状態と邪気の状態がどうなっているのか、身体を正常に戻そうとする正気の強さと、病邪の強さ、そして身体の状態を総合した証候がどうなっているのか、またどのように移り変わっていくのかを予測して、的確な処置を施す必要があります。

対処的な治療に終始すると、症状が悪化する場合も多いのです。
「カゼをきちんと治せたら名医」といわれるのは、そのゆえんです。
以上のことから、カゼは引き始めに適切な処置を施すことが一番大切であるといえるのです。

※効果や感じ方は人によって異なります

大阪豊中市のはらだ鍼灸整骨院 大阪府豊中市服部南町1丁目3番33号 服部天神駅徒歩3分
電話予約の流れ
06-6864-3381| 大阪豊中市服部の鍼灸整骨院
初めての方は、まずお気軽にお電話ください。ご来院前にお電話でのご相談も行っています。
大阪府豊中市服部南町1丁目3番33号
阪急宝塚線 服部天神駅徒歩3分